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相次ぐドラッグストア大手の提携で再編加速か‐セガミとセイジョー、ツルハHDとくすりの福太郎

2006年11月22日 (水)

 ドラッグストア大手のセガミメディクス(大阪市、社長瀬上修氏)、セイジョー(東京都、社長塚本厚志氏)の両社は20日、資本・業務提携を発表した。今後3カ月をメドに両社の発行済み株式総数の4.5%を相互保有するほか、商品施策や経営ノウハウ、教育及び情報システム等を共有することで、コスト削減とサービスの質向上を目指し、将来的には新業態の共同研究も視野に入れるという。また同日、北海道と東北を地盤とするツルハホールディングス(社長鶴羽樹氏)も首都圏の中堅チェーンである、くすりの福太郎(鎌ヶ谷市、社長小川久哉氏)との資本・業務提携を発表した。ドラッグストア業界は同業間の競合激化に加え、医薬品販売制度改正も控えて異業種との競合に勝てる収益力の強化も課題となっており、今後さらにグループ化、再編が加速しそうな気配も出てきた。

 セガミメディクスの売上高(非連結)は、2006年3月末で786億7200万円。9月末時点の店舗数は関東59、東海6、関西103、中国38、四国19、九州87の計312店舗。一方、セイジョーは2006年9月期の売上高(非連結)が480億1900万円。出店エリアは首都圏及び関東甲信越地区を中心に、9月末時点で215店舗。

 今回の提携効果に関し、セイジョーの塚本社長は特に「スケールメリットの実現による仕入れコストの削減、業務効率化」を挙げる。特定単品の大量販売、付加価値の高い商品をカウンセリング販売する比率が高いという営業戦略が似ており、共有品目も多い。そのほか店舗運営ノウハウや情報インフラの共有化によるコスト削減、両社の教育システムや研修施設の相互利用などで業務効率を図る。将来的には「両社が連携することで次世代型ヘルスケアストアの確立など、精度の高い新業態の開発も期待できる」とする。

 両社とも首都圏で数多くの店舗を有するが、「競合、バッティングの影響は皆無といっていい。速やかに販促活動にも移行でき、営業活動でもモチベーションアップにつながると考える。業務提携効率は比較的早い時期に現れてくるのでは。資本の組み入れ率については上げることは考えていない」(塚本社長)とする。

 ツルハホールディングスが資本・業務提携したくすりの福太郎は、千葉・東京・埼玉でドミナント出店を続け、同地区で約120店舗を展開。ツルハHDのグループ店舗は神奈川県を中心基盤としており、福太郎は東京の東地区から千葉・埼玉を中心基盤とすることから店舗展開で相互補完関係にあること、また福太郎の調剤部門(単独店22店舗、併設型32店舗)の運営ノウハウも、ツルハHDグループの事業基盤の強化に寄与できるとしている。12月中に福太郎の発行済み株式の36・5%を取得し、鶴羽樹社長が福太郎の取締役に就任する予定。

 また21日にはスギ薬局が、関西及び関東でディスカウントストアを展開するジャパンを、株式交換により100%子会社化すると発表した。これまでスギ薬局ではジャパンの株式50・1%を取得し、ジャパンの一部店舗をドラッグストアに業態転換していたが、グループとしてのシナジー効果を最大限に発揮するため、完全子会社化により事業規模の拡大を目指すこととした。今後は業態転換のスピードアップが予想される。10月末時点の店舗数はスギ薬局358店舗、ジャパンが143店舗。



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