TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【エイズ動向】4年ぶりに母子感染確認‐4~6月は過去最高を更新

2010年08月17日 (火)

 厚生労働省のエイズ動向委員会は13日、今年3月29~6月27日までの約3カ月間に、国内で新たに報告されたエイズ患者が、前期の1~3月よりも35人多い、過去最多の129人だったと発表した。また、4年ぶりに母子感染が1件報告されており、厚労省は「エイズへの関心が薄れている」とし、HIVに関する知識の啓発を呼びかけている。

 新規エイズ患者は、女性4人に対し、男性が125人と大半を占めた。感染経路は、同性間の性的接触によるものが68人、異性間性的接触によるものが35人だった。静注薬物によるものも2人いた。年齢別では、特に30代以上に多い傾向が見られた。

 また、発症していない新規のHIV感染者数も、前期から36人増の263人いた。男女別では、女性15人、男性248人。感染経路は、同性間性的接触によるものが175人、異性間性的接触によるものが50人。母子感染によるものが1人、静注薬物によるものが2人だった。

 患者・感染者が増える一方、検査受診者は減少しており、保健所などでの検査件数は、前年同期比5343件減の3万1691件だった。その要因について厚労省は、昨年の新型インフルエンザ流行などにより、関心が薄れたためと見ている。

 自治体が実施する検査や保健所の相談件数も、2008年第4四半期をピークに減少傾向にあり、現在は、06年の水準に低迷している。検査で感染を知る前にエイズを発症し、予防の機会が失われる人が増えており、エイズ動向委員会は「国民の関心が薄れていることが危惧される」としている。

 また、4年ぶりに母子感染の報告があったことについて、エイズ動向委員会は、出産前に抗HIV薬を投与し、血中のウイルス量を下げたり、妊娠37週前後に帝王切開するなど、適切な処置を行えば、母子感染は1%以下に抑えられることを周知する必要があるとした。

 静注薬物についても、これまでの結果を見ると増加傾向にあることから、「動向を注視する必要がある」としている。

関連リンク


‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術