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【JPEC】「Pharm D」制度、来年度立ち上げ‐当面は4年制薬剤師が対象

2010年11月24日 (水)

 日本薬剤師研修センター(JPEC)は来年度をメドに、当面は現4年制薬剤師を対象とした「Pharm D.(JPEC)制度」を立ち上げる。取得の条件は、センターによる「Webテスト」に合格する、病院・薬局実務経験を有する、生涯研修単位年間5単位以上(4年以内に40単位以上)など。更新制など含めた制度の詳細に関しては、センター内に委員会を立ち上げ検討を急ぐこととしている。

「認定薬剤師証」も並行し運営

 国際薬学連合(FIP)は、これまでにCPD(Continuing Professional Development)を提唱し、いわば自己責任で、生涯にわたり自己啓発を続け、専門職としての能力を保持し続けることを求めている。また、欧米の多くで生涯研修を続けることをベースに、免許更新制や認定制度が実施されている。一方、わが国では6年制がスタートし、現在の4年制薬剤師に向けては、JPECによる新カリキュラム対応研修、および成果判定のための試験(Webテスト)が実施されている。

 このような世界情勢、わが国での生涯学習への取り組みの進展などを踏まえ、JPECは新たに「Pharm D.(JPEC)制度」を創設することとした。博士課程修了による学問的な「PhD」に対し、生涯研修を続ける薬剤師に対し、JPECとして「薬剤師の職能博士」(米国のPharm D.に相当する)を授与するもの。

 対象となるのは、[1]6年制薬学教育の正規課程を卒業した者またはそれと同等以上の知識、技能を有する者[2]薬剤師免許を持ち、薬剤師職能を全うできる薬剤師として、生涯研修(FIPの提唱するCPD)を実践している者――の2条件を満たすこととしている。

 具体的な取得条件としてこれまでに、[1]JPECが実施する「新カリキュラム対応研修成果判定Webテスト」に合格すること[2]病院実務および薬局実務の経験を有すること(JPECの実務研修事業またはこれと同等以上の研修事業により経験を補足された者を含む)[3]JPECの生涯研修の単位を年間5単位以上、4年以内に40単位以上を取得すること[4]3年ごとの更新――などを挙げている。

 なお、病院および薬局の両実務経験(実務研修経験でも可)のある研修認定薬剤師が、Webテストに合格すれば、Pharm D.(JPEC)の申請は可能になる。Pharm D.(JPEC)証は、生涯研修を実践していることが前提であり、従前の「認定薬剤師証」とダブルで取得する必要はなく、両者同時に発行することはない。従って、研修認定薬剤師の継続を希望する薬剤師が、今後も「認定薬剤師証」を選ぶ場合も想定されることから、Pharm D.(JPEC)と並行して、同制度も運営していくこととしている。

 今後、世に出る6年制薬剤師に関しては、4年制薬剤師対象の「Webテスト」免除、「病院・薬局実務の経験」を長期実務実習の履行に置き換えることなどが考えられるが、これらの点も含め、詳細な制度設計につき検討に着手する。



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