◆消費財メーカー・卸、そして小売と、最近では新たな市場として、中国へ進出する日本企業が目立ってきた。当然ながら、現地企業や海外大手のブランド製品も含め、価格競争の激しさにも直面するが、「高品質で信頼できる日本製品は、特に人気が高い」ことから、需要が見込めるとの判断だ
◆財団法人流通経済研究所は先に、中国の消費者動向の調査結果をまとめたが、いくつか興味ある傾向もうかがえる。中国最大手の食品スーパー「聯華超市」と協力し、昨年秋に上海市内の店頭で、10~70代の約2000人を調査したもの。食品スーパーの利用頻度は週に2~3回以上が約8割を占め、店舗までのアクセス時間は5分以内が6割、購買点数は「1点」が最も多く、3点以下が全体の6割を占める
◆日本の食品スーパー利用者に比べ来店頻度が高く、1回当たりの購買点数が少なく、商圏は日本より狭いことが示された。何しろ国が広大なだけに、今回の結果が全てではない。効果的な売り場作りや、店頭販促のノウハウ構築に向けた現地調査・研究を続けていく必要は、大いにありそうだ。