厚生労働省「一般用医薬品のリスク区分の検証に関するワーキンググループ」は25日、一般用生薬のリスク区分について、第2類となっている245成分のうち123成分を第3類へ引き下げ、第3類の408成分のうち5成分を第2類に引き上げる見直し案をまとめた。製剤単位では、約845品目ある第2類のうち約180品目弱が第3類へ、約185品目ある第3類のうち約15品目が第2類へ移行すると見られる。5月までに開催される薬事・食品衛生審議会安全対策調査会で最終決定されれば、7月にも告示する見通し。
ワーキンググループは、第2類成分のうち、冬虫夏草など72成分について、身体に変調が起きても、日常生活には支障が生じないと判断し、第3類へ移すこととした。該当する製剤は約20品目。樹脂のモツヤクは、腎臓毒性が知られている内服を、第2類にとどめる。
前回会合で候補に挙がっていた八ツ目ウナギは、個体によってビタミンAの含有量にばらつきがあるため見送った。
1日服用量が一定以下であれば、日常生活に支障を来すほど、身体に影響がないと考えられる32成分は、配合量に上限を設けて第3類へ移行させる。該当する製剤は約100品目。
19成分については、製剤への配合量が少ないなどの理由で、第3類へ変えても問題ないと結論づけた。製剤のリスク区分は、配合量とは無関係に、最も上位区分の成分に合わせて決まる。そのため、これら成分の区分を配合していたことで、製剤としては副作用の懸念が少ないにもかかわらず、第2類となっていた約50製剤が第3類に下がる見込み。
このほか、第2類成分では、毒性の強いアルカロイドを含むセイヨウヤドリギ(外用剤を除く)など12成分については、指定第2類に位置づけることとした。
現行の第3類成分では、アロエやカンゾウなど4成分の配合量に制限を設け、1日量が条件値を超える場合には、第2類として扱うこととした。
また、ヤドリギの枝葉であるソウセイキについては、セイヨウヤドリギに合わせて、第3類から指定第2類へ変更する。