厚生労働省は27日の中医協薬価専門部会に、製薬各社が前回薬価改定で受けた新薬創出等加算の金額を提出した。トップはグラクソ・スミスクラインの年間56・1億円で、アステラス製薬、中外製薬と続き、品目数2位のファイザーが4位、品目数8位のサノフィ・アベンティスが5位につけた。品目数に比べると国内勢が多く上位に入った(表参照[PDF])
この日の部会は、新薬創出等加算検証の第1回目。初めて各社の加算額が公表された。また、厚労省の吉田易範薬剤管理官は、新加算の条件となっている厚労省が要請した未承認薬・適応外薬の開発について、特段の理由なく遅れている企業がないことを報告した。
このほか製薬業界代表の専門委員が、要請品目に必要な開発費と市販後調査(PMS)費を説明した。それによると、1品目当たりの平均経費は、未承認薬が開発29・1億円、PMS費5・4億円、公知申請を除く適応外薬が開発16・7億円、PMS費6・0億円、公知申請品目が開発0・9億円、PMS費0・8億円。全要請品目に業界全体として投入する経費は、開発費が3049億円、PMS費が830億円と推計した。なお、新薬創出等加算の総額は年間702・1億円とされている。