薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会は、第1類薬のうち、口内炎用薬のトリアムシノロンアセトニド口腔用軟膏を指定第2類、抗アレルギー薬のケトチフェン点眼薬を第2類へ引下げ、抗ウイルス薬のアシクロビル外用薬を第1類にとどめることを了承した。パブリックコメントでは、日本薬剤師会が全ての1類据え置きを求めていたが、原案通り2成分を変更することが決まった。
トリアムシノロンアセトニド軟膏は、50年ほど前に一般用と医療用の区分なく承認され、第1類として販売されているが、医療用からスイッチした貼付剤が指定第2類へ移ったことを踏まえて、区分の見直しを検討し、より吸収性がよい考えられる貼付剤に合わせることで合意した。
ケトチフェン点眼薬は、製造販売後調査の終了を受けて検討したところ、副作用報告が少なく、重篤症例も見られなかった。また、同様に抗ヒスタミン作用を持つクロルフェニラミンを配合する点眼薬が、第2類として流通していることから、第2類が適当と判断した。
アシクロビルも、製造販売後調査が終了したため検討した。その結果、効能が、過去に医師の診断を受けたことのある患者の再発口腔ヘルペスに限定されているほか、口腔ヘルペスの症状は自己治療の範囲かどうかの見極めが難しため、第1類のまま慎重に使用すべきと結論づけた。
このほか部会は、一般用生薬・動植物成分のリスク区分全面改正を最終決定した。2類は245成分から177成分へ減少し、3類は408成分から428成分へ増える。単純に区分を移行する以外に、名称の統合・分割などがあるため、総成分数も変わる。製剤数については、厚生労働省が製造販売業者から申し出のあった1030製剤を確認したところ、2類は845製剤が675製剤、3類は185製剤が355製剤となる。