武田薬品は、2015年度までに欧米で従業員約2800人の削減と事業拠点の統廃合を行うと発表した。人員削減は、グローバル全体で従業員の約9%に相当する。また、昨年買収したスイスのナイコメッド社との融合に向け、欧州を中心に事業拠点の統廃合も進める。今回の合理化策に約700億円の費用を投入するが、今後5年間で約2000億円のコスト削減を見込む。
武田は、昨年9月のナイコメッド買収により、世界70カ国にグローバル事業基盤を構築したが、さらに海外子会社の事業運営体制を強化するため、従業員の削減と重複する機能・拠点の統廃合に着手することになった。
今回の合理化策は、欧州で16年3月までに研究開発・販売・一般管理に関わる約2100人の人員削減を行う一方、米国では年内に子会社「武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ」のMRを中心に約700人を削減する。