日本糖尿病学会の委員会は、ビグアナイド薬の適正使用に関する勧告を発表した。
同剤の副作用で予後不良の乳酸アシドーシス発現症例の特徴を検討した結果、特徴として、併用禁忌や慎重投与になっている事項に違反した症例がほとんどで、添付文書遵守の徹底を求めると共に、投与に当たっては適切な患者を選択し、患者に対し服薬や生活習慣などの指導を十分に行うことが重要としている。
これを受け、医薬品医療機器総合機構は「PMDAメディナビ」で勧告を配信し、注意を呼びかけている。
委員会が、ビグアナイド薬の投与患者での乳酸アシドーシス症例を検討したところ、▽腎機能障害患者(透析患者含む)▽過度のアルコール摂取、シックデイ、脱水など患者への注意・指導が必要な状態▽心血管・肺機能障害、手術前後、肝機能障害などの患者▽高齢者--といった、既に各剤の添付文書で禁忌や慎重投与に違反した症例がほとんどだったことが明らかとなった。