堺化学工業(大阪府堺市)は4月1日付で同社グループのカイゲン(大阪市)、共成製薬(北海道小樽市)の連結子会社2社と、同社医薬事業部を統合し、存続会社のカイゲンの社名を「カイゲンファーマ」に変更してスタートする。これに伴いカイゲンは1月31日、カイゲンファーマの代表取締役に堀憲夫氏(現・大崎工業代表取締役社長)の内定を発表した。4月1日の臨時株主総会、取締役会で正式決定する。現社長の岩塚英文氏はカイゲンファーマの相談役に就任する予定。
堀氏は1947年5月16日生まれの65歳。71年3月関西学院大学法学部法律学科卒業。同年4月堺化学入社、02年6月大崎工業取締役就任、07年6月同社取締役社長就任で現在に至る。
堺化学グループの医薬事業は、堺化学の医薬事業部、カイゲン、共成製薬(同社99%出資)の3社にまたがっていた。医薬事業部では、かぜ薬「改源」などの一般用医薬品、バリウム造影剤、発泡剤等の開発・製造を行い、堺化学へ販売。カイゲンは堺化学から商品を仕入れ、医療機関や薬局等に販売していた。
堺化学は、昨年3月1日付で子会社のカイゲンを完全子会社化、同年4月末には医薬品事業グループの統合による「カイゲンファーマ」の設立を発表していた。統合後の売上高見込みは153億5000万円(12年3月期業績単純合算)
今回の医薬品事業の統合では、グループ内の開発・製造・販売を一体的に意志決定を行える体制を作り、グループのリソースを結集し、思い切った戦略をスピーディーに展開することで業容拡大を図る考え。
役員人事(4月1日予定)
新任=代表取締役社長堀憲夫、常務取締役道古龍一(現・堺化学工業取締役事業推進室長)、取締役西田隆一(現・堺化学工業医薬事業部長)
退任=岩塚英文(現・代表取締役社長)、中里洋明(現・取締役)、小河義夫(社外監査役)