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【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】ドリーム薬局田奈店(パナソニック ヘルスケア)

2013年07月31日 (水)

高齢比率の高まるエリアで在宅含めた地域ニーズに対応

ドリーム薬局田奈店(横浜市青葉区)

ドリーム薬局田奈店(横浜市青葉区)

 医薬分業の着実な進展と相まって、医療提供施設としての薬局・薬剤師の役割が重要となっている。中でも患者が直接薬剤師の業務に接する地域の薬局は、その役割を実感する最も良い機会といえよう。東京、神奈川、埼玉で「ドリーム薬局」を10店舗展開するフロムサーティ(本社町田市、田嶋継明社長)は、今年で設立20年を迎えたが、設立以来目指しているのが『地域医療に根ざした“高信頼の調剤”を心がけ、お客様の健康を守る』ということ。最近では、在宅患者訪問指導にも力を入れており、今後も地域に必要とされるサービスを通じて、社会に貢献できる企業を目指していく考えだ。

 同社の中でも、在宅医療に力を入れている薬局の一つが「ドリーム薬局田奈店」(横浜市青葉区田奈町)で、東急田園都市線の田奈駅前にある。1日の平均処方箋は60枚ほどで、道路を挟んだ向かい側の整形外科を中心に、周辺エリアの基幹病院や医療機関からの処方箋に対応する。

年齢層が高いエリアだけに分かりやすく丁寧な説明・指導を心がける

年齢層が高いエリアだけに分かりやすく丁寧な説明・指導を心がける

 田奈店のある青葉区は、横浜市の中でも子どもが多い区だが、高齢者(単身世帯含む)の増加も目立つ地域である。厚生労働省が発表した2005年の「市区町村別生命表」では、男性が81・7歳で全国1位、女性が88・0歳で第7位と、男女共に長寿地域といえる。田奈店でも、患者層は後期高齢者を中心に高めであり、加えて交通も至便な立地ということで、同じ青葉区内の昭和大学藤が丘病院、隣接する緑区の長津田厚生総合病院など、地域の基幹病院からも患者が訪れる。

 こうした中で最近、在宅に対する活動に比重がシフトしているという(処方箋の内訳は外来が約60%、在宅が約40%)。特別養護老人ホームなどの高齢者向け施設での活動、医師の往診に同行しての在宅訪問など、在宅医療への対応が増したことで薬局スタッフも少し増員し、現在は薬剤師5人、事務等が3人という構成になった。

電子薬歴システム、煩雑な業務をサポート
最新の電子薬歴システムが在宅活動を含めた薬局業務の効率化に貢献している

最新の電子薬歴システムが在宅活動を含めた薬局業務の効率化に貢献している

 薬局業務では、患者のアレルギー、体質、病歴、薬歴、罹患している疾患の状態など、外来患者の薬歴情報として把握する内容は多い。さらに在宅医療となると、介護者、療養の状態、訪問している他の職種者との連携の内容、医師等からの情報や、関係者への情報提供・報告内容等の把握も必須といえる。田奈店では、これら日々の煩雑な薬局業務をサポートするシステムとして、約3年前からパナソニックヘルスケアの保険薬局用電子薬歴システム「Pharnes(ファーネス)II‐MX」を導入している。

 シンプルで使いやすい画面と、安全性に配慮した豊富なチェック機能を備えているので、一人ひとりの患者に迅速できめ細かな服薬指導を提供することができるなど、あらゆるシーンで薬局・薬剤師の業務をバックアップする。電子薬歴のメイン画面では、患者の薬歴情報をひと目で把握でき、薬歴のスピーディーな入力をサポートする。

 今回処方された薬剤と、過去に処方された薬剤のチェックも、瞬時に行える。変更された箇所は色つきで分かりやすく、前回処方を医療機関・診療科で絞り込んで比較することも可能。また、相互作用等のチェック結果を簡単に疑義照会テンプレートに反映でき、そのまま薬歴として記入できる。

 さらに、過去の疑義照会履歴を参照できることで、再度疑義照会することを防げる。登録された疾患と処方薬のチェックは、服薬指導画面だけでなく、処方入力画面でも参照できる。

在宅医療の需要は今後も拡大

 このほか「ファーネスII‐MX」には、調剤録の電子保存機能、患者への薬剤情報文書やお薬手帳を分かりやすい表現で提供する機能、写真付き薬袋の提供機能、居宅サービスの介護保険請求に対応する機能、後発医薬品調剤率集計機能など、様々な機能で薬局業務の効率化をサポートする。

田奈店のスタッフ。左から2人目が関谷薬局長

田奈店のスタッフ。左から2人目が関谷薬局長

 田奈店の関谷基薬局長も「患者情報の迅速な検索、スタッフ間での情報の共有化など、レセコンと薬歴を完全融合した同システムで、業務効率化が実現できている。また、以前のバージョンに比べ在宅の報告書の項目が増えており、通常の外来患者はもちろん、在宅活動時の医師へのフィードバック、報告がしやすくなった」ことを挙げる。処方箋受付から調剤、服薬指導、会計処理まで一連の処理効率が向上したことで、的確で丁寧な服薬指導・支援に役立っているようだ。

 田奈店を含め、フロムサーティでは在宅への取り組みを引き続き進めていきたい考え。田嶋社長は「今後の本格的な高齢社会で、間違いなく薬局の在宅医療対応が必要になっていく。ドリーム薬局は各店とも施設が中心の対応だが、今後も医療スタッフとの連携を密に、地域ごとにニーズに合わせた対応に努めたい」とする。

パナソニック ヘルスケア
http://panasonic.biz/healthcare/medicom/med/pharnes2mx/index.html



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