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【MR活動調査】外資系は開診市場を重視‐「面談したいMR」は武田薬品がトップを堅持

2007年06月05日 (火)

 モスインスティテュートのマーケティング部が4日に発表したMR活動調査によると、外資系企業のMRは、内資企業のMRに比べ、開業医や小規模病院といった開診市場を重視する姿勢にあることが示唆された。専門MR制や製品戦略によるものと考えられるが、モスは「製品ラインナップ、コプロ(共同販促)との兼ね合いなどを加味しても、長年の取り組みを通じたリレーションの差違を反映している」と分析、病院市場では長年にわたり関係作りをしてきた内資企業に利があるとみている。

 これは、「臨床医から見た製薬会社別のMRの活動量」や、「医師が面談したいMR」をまとめた調査で、毎年行われている。今回発表した2006年版は昨年11月に実施。開診市場は、東京、近畿圏の開業医と100床未満の勤務医を対象に800人から回答を得た(回答率15%)。病院勤務医調査はインターネットを介し1000人から回答を得た(41.8%)

 MRの活動量は「訪問密度」という指標で評価。1カ月に50人の医師に2回訪問の場合、訪問密度は100回と表される。

 開診市場のランクでは、1位がファイザー(92.7回)、2位はアステラス製薬(88.6回)と前年と同様だったが、3位には前年5位の万有製薬(80.3回)が浮上。武田薬品は一つ下げて4位(78.6回)、5位には三共(調査当時、76.9回)が入った。労使問題で揺れたファイザーだったが、万有製薬と共に新製品の寄与で10回以上も回数が上がった。

 病院市場の上位5位は、武田(173.7回)、アステラス(165.5回)、三共(139.9回)、ファイザー(139.1回)、万有(129.2回)の順。

 外資系企業は、開診市場に比べ病院市場ではランクを下げる傾向がみられた。グラクソスミスクライン、サノフィ・アベンティス、日本べーリンガー・インゲルハイムは5ランク以上も落とした。アストラゼネカ、中外製薬は逆に大きくランクを上げ、共に抗癌剤に強いことから病院志向が反映したとみられる。

 この傾向は、「医師から見た面談したいMR」ランクにも見られた。開診市場では武田、三共、ファイザー、アステラス、万有の順。病院市場では武田、三共、アステラス、ファイザー、ノバルティスの順。

 病院市場の上位5社には外資系企業が2社入っているが、ランク全体をみると、ランクを下げる傾向が見られる。ここでもアストラゼネカ、中外は逆に病院市場でランクを上げているが、モスは「外資系は開診偏向の特性が目立つ」と分析している。

 「面談したいMR」は、開診・病院とも例年通り武田薬品がトップだが、その点についてモスは、「総じて学術情報提供面での評価に優れ、インプレッションの高いパーソナリティと共に他社を圧倒している」と指摘している。



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