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【薬局業務の効率化と質的向上をめざして】とまと薬局公津の杜店(日立メディカルコンピュータ)

2014年07月30日 (水)

新たな薬歴システム導入を機に業務効率と患者サービスが向上

とまと薬局公津の杜店

とまと薬局公津の杜店

 患者一人ひとりとのコミュニケーションを大切にし、患者の立場に立ったきめ細かい対応で、地域から信頼を得ている薬局は数多い。千葉県を中心に薬局7店舗を展開するファーメスト(本社千葉県富里市)も、親身で頼られる薬局づくりを目指している。同社店舗のうち、とまと薬局公津の杜店(成田市)もその一つで、特に2年前に導入した新たな電子薬歴システムが、満足度の高いサービスを提供するための大きな力となっている。

入出力の簡便さ重視

 ファーメストは現在、千葉県内に6店舗(とまと薬局、あすなろ薬局)、茨城県に1店舗(あすなろ薬局)を展開する。このうち、とまと薬局公津の杜店は、京成電鉄の公津の杜駅からほど近くにあり、開局8年目を迎える。JRと京成の成田駅からほど近い交通の至便さから人口も増えているようで、近隣には内科、眼科、整形外科、小児科、そして婦人科専門医院など、以前に比べて医療機関・クリニックが増えてきたという。

 処方箋は近くの内科からが中心だが、同じ成田市内の日赤病院から来る患者もあるという。総じて慢性疾患、生活習慣病の患者がメインであることから、患者の年齢層はやや高めではあるが、小児科や耳鼻科等からの小さい子供も来るなど、幅広い年代の患者一人ひとりに合わせた丁寧な服薬指導を徹底することを心がける。

 現在活用しているのは、日立メディカルコンピュータのレセコン一体型電子薬歴システム「Pharma-SEED AS(ファーマシードAS)」で、患者情報のインプットが簡便に行え、入力された情報と支援データベースが適切に管理され、それらを併せた効果的なアウトプットができる――というシステム環境を実現する。

久保マネージャー

久保マネージャー

 同薬局が「Pharma-SEED AS」を導入したのは、約2年前。開局時から別会社のシステムを導入していたが、リースが切れる時期を迎えていた。同薬局の久保紀子さん(成田地区マネージャー)は「そのまま以前のシステムを使い続けることにメリットがあるのか。あるいは、もっと使い勝手のいいソフトが開発されているのであれば、切り替えるチャンスでもあると判断した」と振り返る。

 「Pharma-SEED AS」は2012年11月から販売が開始され、従来版に比べ電子薬歴のメイン画面がワイド対応になったことで、薬歴管理に必要な情報の全てをトップ画面で一覧できるなど、さらに使いやすく進化した。同薬局が新たな業務支援システムを検討したのが、ちょうどこのバージョンアップの時期でもあった。

 同システムの特徴として、ワイド画面による使いやすいレイアウトがある。例えば調剤監査時には、ジェネリックの希望や過去の副作用歴等の患者情報を左から順に配置。投薬窓口では今回の処方内容から過去処方へと逆に配置するなど、全てのシーンにおいて業務に合わせた最適な画面レイアウトが選択できる。薬局の運用や担当の業務により使用する機能は異なるが、よく使う機能はカスタムパネルに配置しておくことで、手間なく簡単に呼び出すことも可能。

改定時もスムーズ対応
電子薬歴システムを十分に活用することで患者サービス向上につなげている

電子薬歴システムを十分に活用することで患者サービス向上につなげている

 薬局では、指導内容、患者の訴え、対応時の気づき、処方元への疑義照会内容、次回来局時の注意事項など、日々発生する薬歴情報を整理して記録することが求められる。そこで薬歴記録の入力も各種フォーマットが用意されているほか、作業効率よく、かつ分かりやすく薬歴情報を記録するために、用途に合わせた様々な支援機能を有している。

 入力された情報のアウトプットは、正確かつ迅速さが求められる。「Pharma-SEED AS」は、調剤作業に移る前に、併用禁忌・投薬量・重複投与・相互作用などの有無を事前にチェックする。このほか、作業を効率化する文書作成機能も装備され、基本情報や処方内容などの情報は薬歴から引用することで、何度も同じ内容を入力するという手間を省く。

 とまと薬局公津の杜店に「Pharma-SEED AS」を導入する際に、数社のシステムを比較検討したという久保さん。決定した理由は入力の簡便さをはじめ、こうした製品特徴が決め手となったという。「以前は入力の際に結構、苦労していた部分があった。変更になった保険番号の管理もスムーズに行えるし、新たな医薬品の登録にしても、発売日当日の処方というのが少なくないが、その対応も迅速。以前は会計待ちのような形で少し時間がかかり、患者さんに待ってもらうこともあったが、今ではそれもなくなった」ことで、個々の患者に合わせた、ゆとりを持った気配りにもつながっている。

 このほか、「細かい部分で変更できるところが、かなり多い」という特徴も、同薬局では強調する。薬袋のレイアウトや患者に渡す薬情の文言を変える際に、幅のある中から選択できる。「使いたい部分だけ使えて、使い慣れている部分はどんどん使い込んでいくイメージ」(久保さん)という。インストラクターも専門的な用語や操作の部分を分かりやすく説明するなど、日立メディカルコンピュータの強みといえる“営業・開発・サポート”が三位一体となった組織力も、その後の同薬局を力強くサポートする。

 4月からの調剤報酬改定に関しても、「ハード・ソフト面全てで混乱なくスムーズに対応することができた」とする久保さん。会社(ファーメスト)として今後の店舗拡充、また在宅医療に関与する必要性が出てきた際も、「Pharma-SEED AS」には本部管理・在庫管理・在宅管理などの各オプションが用意されており、不安は全くないようだ。

とまと薬局公津の杜店(日立メディカルコンピュータ)
http://www.hitachi-mc.co.jp/products/pharma-seed/index.html



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