千里ライフサイエンス振興財団=千里ライフサイエンスセミナーJ1「粘膜免疫システムの解明と免疫疾患」を5月11日午前10時から、豊中市の同センタービル5階の山村雄一記念ライフホールで開く。
消化器や呼吸器などの粘膜組織に存在する免疫システムは免疫学の重要領域の一つとして認識され、様々な観点から研究が進められている。
また、粘膜免疫を応用した「吸う・飲む」ワクチンである粘膜ワクチンが実用化されていることから、粘膜組織の免疫学的ユニーク性は学術的な観点だけでなく、応用面からも期待されている。さらに、粘膜免疫を介した恒常性維持機構の破綻と食物アレルギーや炎症性腸疾患、花粉症などの免疫疾患との関連性が解明されるに伴い、粘膜免疫の破綻ポイントを標的とした新しい治療戦略も考案されている。
特に最近では、生体内因子だけでなく、腸内細菌や食事成分などの腸内因子を介した免疫制御と各疾患との関連が、新しい潮流の研究として注目を集めている。
今回のセミナーでは、粘膜免疫をキーワードに、腸内環境を介した免疫制御機構の解明や新しい免疫療法・ワクチン開発について、基礎と臨床の両観点から最近の知見として紹介し、参加者等と討論していく。
参加費は無料。詳しくは、同センターホームページまで。