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OTC医薬品産業の飛躍を望む

2016年2月12日 (金)

 日本再興戦略をはじめとした政府の方針に「健康寿命の延伸」が示され、さらにこれを実現していくための「セルフメディケーションの推進」が国策として位置づけられた。日本OTC医薬品協会では、こうした国の方針に貢献していくために、「OTC医薬品産業が果たすべき役割は非常に大きい。このポジティブな流れを確実に捉え、さらに飛躍の年につなげたい」考えだ。

 OTC薬協では昨年5月、2025年に向け健康長寿社会の一翼を担うための「OTC医薬品産業グランドデザイン」を策定・発表した。そして工程表に沿った取り組みを進めるべく、厚生労働省、財務省などの関係官庁も含め、様々な具体的施策の実行を働きかけてきた。そして、約5年前から制度導入に向けて傾注してきたOTC医薬品購入に関する所得控除制度である「セルフメディケーション推進税制」が昨年12月、16年度税制改正大綱に盛り込まれた。

 同協会としては、これまで要望していた内容からは、購入金額の下限・上限額や対象製品の範囲等で一定の制限がかかることになったものの、「租税特別措置法に基づく数十年ぶりの新税制であり、この創設にメドが立ったことは大きな一歩と考えている」(杉本雅史会長)とする。さらに「今後は生活者がこの新税制を認知、理解して活用していく環境を整えることが必要。それには、まだまだ多くの課題がある」としている。

 OTC薬協が16年度の重点活動項目に挙げるのが、この「セルフメディケーション推進税制の施行に向けた的確な対応」をはじめ、検査薬を含めたスイッチOTC化の加速と拡充、ビタミン含有保健剤(医薬部外品)の製造販売承認基準の見直し、地域包括ケアシステムの支援、適正な宣伝・広告活動の推進──などの7項目。これらの遂行には上部団体である日本一般用医薬品連合会や日本製薬団体連合会、さらには薬業関係団体との連携が不可欠なのは言うまでもない。

 昨年4~9月の国内OTC市場は、大手調査会社の推計によると前年比105%前後での推移という。前記グランドデザインでは25年の市場目標を1兆8000億円と掲げており、これには年平均成長率5%が前提にある。これに向けた初年度は、ほぼ目標成長率に沿った推移ということで、「昨年度の市場を底に、再び長期にわたる成長軌道に乗せていきたい」との期待の声も聞く。

 グランドデザインの着実な進展には、国民自らがセルフメディケーションの実践に積極的に関わっていきたいと思うような環境を整えることが前提といえる。そのためにも、スイッチOTC化の加速や、生活者目線に合わせた分かりやすい効能効果表現の見直しなどを働きかけると同時に、今後はこれまで以上にセルフメディケーションの有用性を啓発していく取り組みが求められよう。




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