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【年頭のごあいさつ】安心し信頼できる医療を確保”厚生労働大臣

2008年01月01日 (火)

厚生労働大臣 舛添 要一

舛添 要一氏

 昨年8月末の就任以来、医師不足問題への対応、年金記録問題、肝炎問題等、省を挙げて様々な課題に取り組んでまいりましたが、新しい年の初めに当たって、今一度初心に立ち返り、国民が安心・安全を感じられる社会を実現するため、全力を尽くしてまいる決意を新にし、新年に臨む決意を述べさせていただきます。

 私としましては、健康寿命が延伸し人生85年時代を迎えた今、生涯にわたって健康で安定し、充実した生活を送り、夢のある自己実現ができるよう応援していくことが重要であると考えています。そのため、『人生85年ビジョン懇談会』を立ち上げ、生き生きと人生を楽しむこれからの日本人の「暮らし」「働き方」「人生設計」のイメージを描き、併せてそれを支える仕組みを提言すべく、有識者をお招きして検討を行ってまいります。

 医療制度につきましては、将来にわたり持続可能なものとしていくため、医療費適正化の総合的な推進や、新たな高齢者医療制度の創設等を内容とする制度改革が実施されたところです。本年4月の本格施行に向け、高齢者の方々が置かれている状況に十分配慮しながら、きめ細やかな対応を行ってまいります。

 また、産婦人科や小児科を中心に医師不足問題が深刻となる中で、昨年5月末の「緊急医師確保対策」を受け、地域に必要な医師や看護師を確保、救急医療体制の充実に取り組んでまいります。本年の診療報酬改定においても、産科・小児科医療の重点的な評価などの地域医療の確保・充実や、勤務医の負担軽減等に配慮することとしております。

 さらに、医療安全の確保に取り組むと共に、医療法に基づく新たな医療計画に沿って、患者の視点に立った、切れ目のない医療提供体制の構築に努めてまいります。

 このような取り組みを通じて、今後とも、国民が安心し信頼できる医療を確保できるよう努めてまいります。

 国民の健康増進や公衆衛生の向上についても、鋭意取り組んでまいります。生活習慣病の予防について、メタボリックシンドロームの概念を導入した特定健診・保健指導の円滑な実施や、「健やか生活習慣国民運動」の推進等を図ると共に、新型インフルエンザ対策について、政府の行動計画に基づき、発生直後から迅速かつ適切に対策を講じることができるよう、法令の整備も含め、より一層の対策の充実を図り、対策に万全を期してまいります。

 肝炎対策につきましては、血液製剤を投与された可能性のある方々が、できるだけ早く肝炎ウイルス検査を受け、治療を行うことができるよう、関係機関からの協力を得つつ、引き続き取り組みを進めてまいります。また、新たに、インターフェロン治療にかかる医療費の助成を柱とした、肝炎総合対策「肝炎治療七カ年計画」の実施に向けて全力を挙げる思いであります。

 医薬品・医療機器につきましては、新薬の開発から承認までの期間を11年までに2・5年短縮することへ向け、承認審査の迅速化に積極的に取り組むと共に、安全対策の充実等に引き続き取り組んでまいります。また、「革新的創薬のための官民対話」を今後も継続し、「革新的医薬品・医療機器創出のための5カ年戦略」を着実に推進することにより、世界最高水準の医薬品・医療機器を国民に迅速に提供することを目指します。

 食品の安全につきましては、科学的な知見に基づき、輸入食品の安全性確保やBSE対策等について、関係行政機関と連携して取り組み、国民の健康の保護を図ってまいります。

 世界に目を向けますと、本年は、わが国がG8の議長を務める年であり、5月のG8労働大臣会合及び第4回アフリカ開発会議、7月のG8首脳会合(サミット)と、厚生労働行政にも深い関わりのある重要な国際会議が日本で続けて開催されます。世界の注目が日本に集まる中、わが国が国際社会から期待される役割を果たしていくことができるよう、全力で取り組んでまいる所存です。

 以上、厚生労働行政には多くの課題が山積しておりますが、その解決に向けて全力で取り組んでまいります。

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