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流通の未来に向けた提言

2016年12月2日 (金)

 先月7日、本紙に医薬品流通未来研究会がまとめた「後発医薬品を安定的かつ持続的に未来に届けるための提言~後発医薬品数量シェア80%時代に何をするべきか?~」を掲載した。昨年8月12日に掲載した前回の第1弾「日本の優れた医薬品流通機能を未来に届けるための提言~持続可能性と負担の公平性の確保~」に続く提言である。

 前回と同様に、業界において大きな話題となっていることを多くの場面で見聞きしている。

 巷間の話題の一つは、一体誰が議論してまとめたものなのか一切公表されていないことだろう。代表の藤長義二氏は、前回の寄稿で、医薬品流通の未来を担う人たちが現状の問題をどう認識し解決していくのかを探ろうとしているのか議論する場として設け、協力を依頼したところ「有志10人」が参加の意思を表明してくれたと述べている。

 参加メンバーは医薬品流通の未来を担う人たちとされているので、これまで業界に強い発言力を有していた重鎮の方々ではないということは分かる。では誰なのか。実は、掲載した本紙編集担当も知らされていない。誰かも分からずに掲載したのかとの意見もあるかもしれないが、そこは当該関係者たちとの長年にわたって培われた信頼に基づいて掲載したとしか言えない。間違っても、自己利益を誘導する趣旨ではなく、ましてや売名行為でもないことは明らかである。逆に売名ならばメンバーを発表するだろう。

 問題は誰が提言したかではない。馬の骨ではないことは分かっている。次代を担う若きメンバーが、医薬品流通の未来を憂い、血潮を煮え立たせて汗をかいて議論を重ね、提言したのであると信じている。

 医薬品流通を担ってきた卸は、その中間流通業というポジションからかどこに対しても強く自分たちの意見を主張できてこなかった歴史がある。

 時代は変わり環境も大きく変わった。ダーウィンではないが、環境に適応できない者は消滅するのが森羅万象の掟だ。卸は適応力が他産業に比べて強いことは事実だ。

 若き未来を担うメンバーたちは、自分たち医薬品卸の未来を確固たるものとすべく覚悟を持って、自身の反省は当然、川上のメーカー、川下の医療機関・調剤薬局、さらには行政にまで、数多くの詳細なエビデンスを示して具体的に提言している。

 公の審議会ではなく、業界団体の正式な組織でもない。だからこそ、現場の本音が出せるというメリットは計り知れず大きい。今回の提言では、最後に、先発品メーカーの最終原価率に触れている。第3弾の提言は、ここがテーマになるとも想定できる。メーカーに対して、卸としての意見をしっかりと示せるのか、業界からは若きメンバーらに大きな期待が寄せられていることだろう。




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