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【サリドマイド】安全管理策まとまる

2008年09月19日 (金)

サリドマイド被害の再発防止のための安全管理に関する検討会
サリドマイド被害の再発防止のための安全
管理に関する検討会

 厚生労働省の「サリドマイド被害の再発防止のための安全管理に関する検討会」は18日、多発性骨髄腫の適応で藤本製薬が承認申請しているサリドマイド製剤「サレドカプセル100」 の安全管理策をまとめた。近日中に開く予定の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会で了承されれば、再承認へと向かう。安全管理策は、過去の薬害を踏まえ、妊娠回避を徹底すると共に、使用できる医療機関や医師を限定、流通から調剤に至るまで、藤本製薬が情報を一元管理する。薬食審薬事分科会医薬品第二部会では既に、適正な安全対策の実施などを条件として承認を認めている。

 まとまった安全管理策では、使用できる医療機関は、原則として日本血液学会研修施設に限り、使用する医師や薬剤師、患者は事前に登録し、診察や処方の都度、避妊や薬の管理などに関する情報を藤本製薬に報告し、確認を求める。妊娠可能性がある女性には、原則として処方しないこととした。

 卸は麻薬取り扱い免許を持つものとし、投薬され余剰となった薬剤は、患者に医療機関を通じ、藤本製薬へ返却させるなど、流通管理も麻薬に準じて厳しくした。さらに、管理システムの適正な運用のため、医師や薬剤師、患者などによる第三者評価委員会を設けて実態調査や評価を行うことも決めた。

 検討過程では、患者や医師から、原案は「規定が厳しすぎて使いづらい」との意見も出た。今回は患者の意見を受けて妊娠可能性に関する規定を見直し、閉経したと見なせる年齢の条件を「50歳以上」から、「45歳以上」に変更して服用可能な患者の範囲を広げた上、条件に当てはまらない例外については、処方医の判断で処方可能とした。また、処方の4週間前に妊娠検査で陰性を確認することが必要とされていたが、一刻も早い処方が求められる場合もあるとして、性行為がなく妊娠を確実に否定できる場合、この検査は省略可能とした。

 安全管理の状況を藤本製薬とファクスでやりとりするなどの基本的なプロセスは、煩雑だとの指摘もあったがそのまま残され、安全性を優先して慎重を期した対策を採る結論となった。



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