テルモは10月8日、同社の完全子会社であるTerumo Blood and Cell Technologies(Terumo BCT)の主要取引先であるCSL Plasma社との供給契約を合意解除することを決定したと発表した。これに伴い、2027年3月期(26年4月1日~27年3月31日)の連結決算において、損失等を計上する見込み。
Terumo BCTは、血漿採取分野におけるイノベーションへの期待に応えるため、CSL Plasma社との協業を通じて原料血漿採取市場に参入し、同社が米国において運営する血漿採取センターに原料血漿採取システムを供給してきた。
しかし、グローバルサプライチェーンの混乱に伴う想定外のコスト増加など、事業環境が大きく変化したことに加え、CSL Plasma社が一部センターのシステムを他の技術プラットフォームへ移行する決定を行ったことによって、同社との供給契約を継続するための採算性の確保が難しくなっている。
Terumo BCTは、こうした状況を踏まえCSL Plasma社と協議を行った結果、両社は一定の移行期間を経て供給契約を解除することで合意し、それに伴いテルモグループとして関連資産の減損損失を計上する見込みとなった。今後、Terumo BCTとCSL Plasma社は、血漿採取センターの運営やドナーへの影響を最小限に抑えながら、契約解除に向けた手続きを円滑に進めていく。
今回の決定は、CSL Plasma社との特定の契約に関するもので、血液センター、医療機関、細胞治療分野をはじめとするそのほかの顧客および患者に対するTerumo BCTのコミットメントに影響を及ぼすものではない。
Terumo BCTは引き続き、イノベーションの推進と医療現場のニーズへの対応に取り組み、世界中の患者や顧客への価値提供を通じて、持続的な成長と長期的な企業価値の向上を目指していく。
今回の契約解除に伴う財務影響額は、現時点で総額6.1億米ドル(約975億円)の損失となる見込み。このうち、約4.5億米ドル(約720億円)は、米国における生産拠点の製造設備、機械装置、製品技術その他の関連資産に係る減損損失で、現金支出を伴わない費用となる。また、残る約1.6億米ドル(約255億円)は、移行期間中に発生する事業損失ならびに契約解除および事業再編に伴う費用等となる。
これらの金額は現時点での概算であり、今後の契約交渉、移行条件および資産評価等によって変動する可能性がある。
テルモは今後も、中核事業である血液・細胞技術分野への経営資源の投資を継続し、高い製品品質と信頼性、そして継続的なイノベーションを通じ血液センター、医療機関、細胞治療分野の顧客に対するソリューションの提供に取り組んでいく。
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