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◆人口動態統計の速報値によると、昨年の出生数は初めて80万人を割り込んだ一方、死者数は過去最大を記録して人口減少が加速している。少子高齢化という言葉が定着して久しいわが国だが、近年の急速な出生数減少に社会が持続できるか不安を覚える人が増えていると感じる
◆国は不妊治療への保険適用などの対策を取り、与党内では出産した人に奨学金の返済額を減免するアイデアも出ているという。金銭面の支援も大事だが、まずは身体的負担の大きい女性の選択肢を増やすことから考えることが必要ではないか
◆国内初の経口人工妊娠中絶薬の審議が今月改めて行われる。現行の外科的中絶では身体的負担が大きいため、産婦人科医等による有志団体が国に承認を求める要望書を提出するなど、ニーズは高い。国民の声を汲んだ議論を望みたい
◆日本は女性の身体的負担軽減に関する議論が活発とは言い難い。自分の身体に関することを自分で決定できる自由な社会こそ、子供を迎えるに値する世界と言えるのではないだろうか。