リオンは10月7日、騒音計に残響時間測定機能を追加できる専用プログラム「NX-43RV」を発売した。同製品は従来のノイズ断続法に加え、新たにインパルス応答二乗積分法に対応している。音源を断続する仕組みを必要としない測定が可能となるほか、測定データの収録から残響時間の算出、測定結果の信頼性の確認までを騒音計1台で行える。これによって、現場での測定作業の負担を軽減し、室内音響評価の効率化が図れる。
残響時間は、会議室や教室、ホールなど、室内における音声の聞き取りやすさを評価する重要な指標で、建物の竣工時や改修前後の音響性能確認、吸音対策の効果検証などで測定が行われている。同社は、現場への機材の持ち込み制限や作業効率化への要求が強まるなか、測定から評価までを騒音計1台で完結できるプログラム「NX-43RV」を開発した。
同製品は、ISO 3382-2に規定された二つの残響時間測定方法に対応している。その一つであるインパルス応答二乗積分法では、折り紙インパルス音源や風船の破裂音などのインパルス音による音響エネルギーの減衰から残響時間を算出するため、スピーカやパワーアンプを使用せずに測定ができる。
二つ目のノイズ断続法では、スピーカから発生させたノイズの減衰から残響時間を算出する。音源の出力を室内空間の大きさや周囲の環境音、背景騒音に応じて適切に設定できる利点がある。
また従来、残響時間の算出には測定データをコンピュータ等で分析する必要があった。同製品は、ハンディタイプの騒音計にプログラムを追加するだけで、測定から残響時間(T20・T30・T15・EDT)の算出までを本体上で行え、現場で測定が完結する。測定結果は、オクターブバンド(63Hz~8kHz)および1/3オクターブバンド(50Hz~10kHz)の周波数ごとに、グラフまたは数値一覧で確認ができる。算出に用いる近似直線は手動で調整でき、残響時間は自動で再計算される。
さらに、ISO 3382-2で示された判定基準に基づき、測定結果の信頼性を現場で確認できる。閾値を超えた場合は騒音計の表示画面に赤字で表示されるため、再測定の必要性を迅速に判断できる。また、測定した音源と背景騒音の結果を重ねて表示でき、背景騒音の影響を容易に確認できる。
加えて、測定用音源の出力をトリガとして自動で測定を開始するレベルトリガ機能により、最大10回まで連続して測定ができる。測定結果は自動で平均演算されるほか、平均値の算出対象から除外したいデータを任意に選択できる。一つ0のデータ保存先に最大40回分の測定結果を保存でき、効率的に測定作業ができる。
そのほか、波形収録プログラム「NX-43WR」を組み合わせることで、残響時間測定と同時に実際の音圧波形を記録できる。記録した波形は、波形処理ソフトウェア「AS-70」による事後の詳細分析に活用できる。





















