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◆「クオリティカルチャーって何ですか」。GMP関連のセミナーを聴講した新人記者が無季言子に聞いてきた。製造不正事案を契機に製薬業界では品質改善や安定供給に向けた取り組みがようやく進められるようになり、よく耳にするようになった言葉だ
◆「品質を重視する企業文化という意味だよ」と簡単に答えると、「そうなんですか」と浮かない顔。「でもそれって、当たり前のことじゃないですか」。最先端分野の話を聞くことができると思いきや意外な内容だったらしい
◆なるほど。核心を突いた質問だなと思った。クオリティカルチャーを分かりやすく言えば「当たり前のことを当たり前に実施する」ことだと認識している。それができていないだけなのにイノベーションを想起させるような耳障りのいい言葉でごまかしていないか
◆業界外の人から見ると、実態や本質を隠した言葉遊びをしている部分がある。クオリティカルチャーという言葉を連呼しなくても当たり前に品質を重視した活動が行われる業界を望みたい。