◆現行薬価制度による国内医薬品市場の地盤沈下を懸念する声が高まっている。世界的にも今後、日本市場だけが横ばいかマイナス成長になる予測が示されており、そこに毎年薬価改定による価格引き下げが追い打ちをかける形だ
◆製薬団体からは、日本への投資の魅力度が下がっていると警告する発言も増えてきた。それを裏付けるように、厚生労働科学研究では申請・承認ラグの短縮傾向の頭打ちが判明。新薬開発環境の悪化や新たなドラッグラグの到来も指摘され始めている
◆度重なる制度見直しで薬価制度が複雑化する中、日本製薬工業協会の岡田安史会長は今年、イノベーションと国民皆保険の両立を図るため、公的保険でカバーする領域の議論を提起した。異例の踏み込んだ発言だが、そうしなければ革新的新薬を出し続けられないとの危機感の表れでもあろう
◆急激な円安によって国力の低下が言われている日本だが、創薬は世界に通用する大きな強みでもある。日本経済の存在感を高めるためにも新薬開発環境の立て直しが急がれる。
革新的新薬を出し続けるために
2022年05月09日 (月)
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