MRを主人公にした連続ドラマ「MR―医薬情報担当者」が10月4日午後10時からWOWOWで放送・配信される。ドラマは「命のための薬か、利益のための薬か」と問う。主演を務める俳優の向井理さんが本紙などのインタビューに応じ、描かれるMR像や作品の見どころを語った。
向井さんが演じるのは、MRの紀尾中正樹。自社の将来を左右する新薬をめぐり、自社の経営判断、副作用問題、悪役として描かれるライバル社のMRの策謀に翻弄されながらも、「患者さんのために何ができるか」を問い続ける営業所長役。正義感に溢れ「こういうMRがいてほしい」と言う向井さんだが、現実はドラマで描かれるほど、善悪は明確ではないと見る。
「悪役なんて本来はいないと思う。業界にはいろいろな方がいるでしょうけど、やはり皆さんは人を救うために仕事をしている」。紀尾中は過去の経験から「患者ファースト」の信念を貫こうとする。一方、要潤さんが演じるライバル企業の鮫島淳は、どんな手を使ってでも自社利益を最優先するMRとして描かれる。しかし向井さんには、どちらも根底には患者さんを救うために「仕事している」と映った。

紀尾中(右)の元同期のMR鮫島(左)は外資に転職し、ライバルに ※写真提供WOWOW
作品では医療の専門用語も数多く登場する。向井さんは、医療関係者以外の視聴者にも楽しんで見てもらえるよう意識したという。
「専門用語は何を言っているのか、たぶん(視聴者には)分からない。だから状況さえ分かってくれればいいと思った。ピンチなのか、そこを脱したのか、あるいは新たなピンチに向かっているのか。そうした状況を伝えることを考えながら芝居をした」。台詞の強弱や間の取り方、表情による表現にもこだわった。
専門用語への対応では、大学時代に遺伝子工学を専攻した経験も役立ったようだ。「医学用語は知っているものもあれば、新たに調べたものもある。知らないまま話しても説得力がないので、そこはしっかり調べた」
ドラマの制作では製薬企業社員による「製薬監修」を入れ、今のMR像に近づけた。それゆえ立ち振る舞いはリアルだ。とはいえ現実にはない、ドラマならではの演出もある。
向井さんは製薬業界関係者に向け、「アラ探しではなく、『あるある』を探しながら見てもらえれば、楽しんでいただけると思います」と語った。
現場で働くMRへメッセージをいただいた。
「とても責任のある仕事。医師はMRがいなければ、もっと業務が大変になるかもしれない。MRがいることで、救われる命もたくさんあると思う」
厚労省がタイアップ‐啓発ポスター作成
厚生労働省は、ドラマ「MR―医薬情報担当者」とタイアップする。医薬品が患者に届くまでの過程や、その有効性・安全性を確保する取り組みを広く知ってもらうのが目的だ。
そのため普及啓発ポスターを作成した。処方薬を調べるシステムの「PMDAおくすりサーチ」と「医薬品副作用被害救済制度」の2種類。
おくすりサーチのポスターは日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会をはじめ、都道府県や地方自治体等を中心に配布する予定。被害救済制度を紹介するポスターは関係団体・機関を通じて制度を周知する。
10月の「薬と健康の週間」(16~23日)にも、タイアップに関する普及啓発ポスターによる周知を行う予定にしている。























