日立ハイテクは2日、地方独立行政法人東京都立病院機構から、東京都立駒込病院敷地内に導入予定の陽子線治療システム一式を受注し、6月30日に契約を締結したと発表した。新施設はコンパクトな配置で構成され、加速器一式および回転ガントリ型治療室2室を備えている。
病院機構は、陽子線治療施設等整備事業において、施設の設計、建設、工事監理および陽子線治療装置等の調達・据付等を一括で発注する方式を採用しており、竹中工務店を代表企業とし、日立ハイテク、横河建築設計事務所の3社で構成されるグループが同事業の実施事業者として選定されました。日立ハイテクは同事業において、陽子線治療装置等の調達・据付業務を担う。
新施設が整備される都立駒込病院は、がん医療において、都全体の医療水準の向上や医療提供体制の構築について中心的な役割を担う「都道府県がん診療連携拠点病院」に指定されており、新たに整備される陽子線治療施設は2030年度の稼働が予定されている。
日立ハイテクは、粒子線がん治療システムとして、陽子線、重粒子線、陽子線と重粒子線のハイブリッド治療がんシステムなど、高性能で高付加価値な製品とサービスを提供し、世界的に著名な病院が納入している。これまでに12万人以上の患者が治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有している。
放射線治療は患部を切除することなく治療を行えるため、身体への負担が比較的少ないがん治療法。高齢化の進展と共に、がん患者も増加しており、より身体の負担の少ない放射線治療へのニーズが高まっている。
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