
三村孝仁氏
日本医療機器テクノロジー協会(MTジャパン)は6日、都内で開催した2019年度定時社員総会後の第2回理事会で、新会長にテルモ会長の三村孝仁氏を選出した。
三村氏は、理事会後の会見で、薬剤の投与の際に医療機器による適切な送達システムが必要であったり、再生医療等製品が医薬品と医療機器の両方から派生する場合があることなどを例示し、「製薬企業と医療機器メーカーとの垣根が下がっている。従来の垣根を越えたところに成長の機会がある」と強調。「既存の枠に固執することなく、異分野・異業種からの新たなテクノロジーを取り込みやすい環境を作り、業界発展につなげていきたい」と抱負を語った。
また、海外展開を行っている医療機器メーカーの海外売上比率が5年間で15%増加したものの、売上規模が300億円未満の企業では海外展開できず、国内事業に依存している現状を指摘。
「行政と連携して、海外展開の障害となる規制の整合を進めるなどグローバル化に向けて取り組んでいく」との方針を示した。
新体制では、副会長に阿部信宏氏(オリンパス常務)、住吉修吾氏(旭化成メディカル社長)、湯川一平氏(朝日インテック取締役)が新たに就任し、増田利明氏(ニプロ常務)が留任した。