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米食品医薬品局(FDA)は、副鼻腔手術歴を有する6歳以上の小児および成人のアレルギー性真菌性副鼻腔炎(AFRS)患者に対する治療薬として、デュピクセント(一般名デュピルマブ)を承認した。
AFRSは、副鼻腔内で増殖する真菌に対するアレルギー反応によって引き起こされる、まれなタイプの慢性副鼻腔炎であり、粘り気のある粘液の分泌を特徴とする。慢性副鼻腔炎や鼻茸(鼻ポリープ)を有する人の最大8%がAFRSを発症し、特に、10代や若年成人での発症が多い。無治療で放置すると、副鼻腔の拡張、周囲の骨の侵食、眼窩や脳への進展などの深刻な問題を引き起こし、顔面変形、視力障害、神経障害などを来すことがある。
AFRSは既存の治療法では十分な効果が得られない場合があることから、デュピクセントは優先審査の対象となった。現在の標準治療は手術や長期にわたる全身性ステロイド薬による治療などであるが、再発は少なくない。
今回の承認は、第III相LIBERTY-AFRS-AIMS試験の結果に基づいている。同試験では、6歳以上のAFRS患者62人を対象に、年齢および体重に応じたデュピクセント(200mgまたは300mg)を2週間または4週間ごとに投与する群(33人)と、プラセボを投与する群(29人)にランダムに割り付け、52週間治療を行った。
その結果、CTで評価した副鼻腔の混濁スコアは、52週時点でデュピクセント群では50%改善したのに対し、プラセボ群での改善は10%にとどまり、デュピクセント群ではプラセボ補正で7.36ポイント低下した(P<0.0001)。同スコアは、24週時点でもデュピクセント群で有意な改善が認められた。さらに、患者報告による鼻閉・鼻づまりは、24週時点でデュピクセント群では67%改善したのに対し、プラセボ群は25%にとどまり、デュピクセント群では52週時点でも改善が持続した(81%対11%)。
また、内視鏡で評価した鼻ポリープの縮小率は、24週時点でデュピクセント群61%対プラセボ群15%、52週時点で63%対4%で、いずれの時点でもデュピクセント群で有意な縮小が認められた。そのほか、患者報告による嗅覚障害の改善(24週時点で67%対19%)や治療負担の軽減も認められ、デュピクセント群では全身性コルチコステロイドの使用または手術が必要となるリスクは92%低下した。
リジェネロンの社長兼最高科学責任者(CSO)であるGeorge D. Yancopoulos氏は、「デュピクセントは鼻症状や臨床所見を改善するだけでなく、手術や全身性コルチコステロイドの必要性も減少させ、副鼻腔の骨侵食を認める患者数も少なかった。これらの結果は、この薬がAFRS患者にとって新たな標準治療となる可能性があることを明示している」と述べている。
なお、今回のデュピクセントの承認は、リジェネロンに付与された。(HealthDay News 2026年2月26日)
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https://www.fda.gov/drugs/news-events-human-drugs/fda-approves-drug-adult-and-pediatric-patients-aged-6-and-older-allergic-fungal-rhinosinusitis


















