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【製造アウトソーシング】日本CMO協会

2026年03月13日 (金)

インフレ下の製造に課題‐日本CMO協会 高野 忠雄会長に聞く

 後発医薬品の安定供給確保をめぐる動き、インフレ下の医薬品製造、地政学的リスクなど、医薬品製造を取り巻く環境は大きく変化している。そこで日本CMO協会の高野忠雄会長(武州製薬社長)に、業界の現状と今後の取り組みを聞いた。次ページからCMO各社の事業を紹介する。

強まる安定供給の責任‐GE薬協との協議必要

 ――会長就任1年を振り返ってどうですか。

 会員企業数は前年より15社増えて88社(正会員35社=5社増=、準会員3社=1社増=、賛助会員50社=9社増=)になった。近年は医薬品領域を中心としたIT関連企業などが賛助会員になっていただくケースが増えている。新たに弁理士法人の加入もあった。われわれとしても知見を広げることにもつながっている。

 外部環境としては、行政の医薬品製造を見る目が変わってきたことを感じている。国内の製造を大事にしなければならないという認識が広がっているように思える。医薬品製造を政府予算で後押しする動きが出ており、今後は、経済安全保障の問題も絡んで、しっかり予算の枠を確保する姿勢がうかがえる。

 ここは協会としても厚生労働省、経済産業省に会員各社の事業、協会の委員会活動をアピールしていかなければならないと考えている。

 ――CMO市場は、民間調査会社によると4000億円超、年平均で4%程度伸びていると言われているが、ジェネリック薬の2割近い品目に出荷制限がかかっている。それに対し品目統合など安定供給確保に向けた動きも出ているが、受け止めは。

 市場の規模、動向はそのようなところだろう。協会加盟会社は、国内で処方される錠剤・カプセル剤の約4割の製造に関わっているというデータもあり(2023年当協会調査)、われわれの製造、品質、供給の責任は大変重いと認識している。

 その中で私は、日本ジェネリック製薬協会と協議が必要と考えている。品目統合などまとめた生産体制を作っていく動きが出ているが、われわれも生産依頼に備え、生産体制を見直し対応できるよう調整が必要になるだろう。そこは協会としてもサポートできるのではないかと考えており、話し合いをしたい。今や各社とも設備の稼働率はいっぱいだとは思うが、ニッチな製剤で空きがあるケースがあれば、そこを埋められれば、互いにウィンウィンの関係になれるのではないかと考えている。

 ――インフレ下の委受託製造の課題について。

 コスト上昇分を100%転嫁できるかというと、そうではない。各社自社努力をしており、依頼をしてくる会社も努力されていることは承知しているが、インフレが進み、それに輪をかけて価格転嫁できないとなると、われわれは身ぐるみ剥がされる状態になってしまいかねない。そこはしっかりと世間の情勢に合った形で委託元メーカーさんに考えてほしいと思うところ。各社とも自社工場をお持ちなので、事情はよく分かっておられるはずなのだと思う。

 ――製造における人材確保も厳しい。

 そのテーマは協会内ではあまり取り上げていないが、どの会社も苦労されている。いかにリテンションをかけられるかということになるが、なかなか妙案がない。日本CMO協会の知名度を上げ、ここにどういう会社が会員になっているのかをなどを宣伝し、そこから会社や事業を知っていいただくということもあり得るが。

 ――さて、地政学的リスクは無視できない状況ではないか。

 海外企業と関わっている会社は協会内でも限られているが、今のところ日中問題では、困ったことが起きて、何とかしてほしいといった声は上がってきていない。グリーンランド情勢も報道されているが、何か起きている状態ではない。

 よって、協会として国際事業環境の変化に対して何かアクションをするということにはなっていない。

 一方、米国のPharma BioPharma Outsourcing Associationと情報交換の機会を作り、協会内で情報共有をしたいと考えている。米国の情勢が安定しておらず、情報収集は必要だと考えている。

「CDMO協会」に変更検討

 ――さて、協会の来年度の活動方針について。

 会員社数が多くなってきているので、一般社団法人化とCMO協会からCDMO協会への名称変更を検討している。すでに理事会で話し合いをしており5月の総会に可否を諮り、同意が取れたらそれらの取り組みを進めていこうと考えている。

 各社からお預かりしているお金をきちんと活動に使っていく仕組みにし、当局などとの協議でも法人化により信頼性が高まり、名称変更で追加するDで世界のCDMOに追従できると考えている。

 そのためには事務局体制も強化し、スタッフを雇って、協会活動を円滑に進められるようにしたい。法人化のスケジュールはまだこれからだ。

 ――読者へメッセージを。

 CMO協会に声をかけていただければ、要望に沿った医薬品は必ず作れるという自負は持っているので、いつでもお声がけください。

インターフェックスジャパン出展

 開催:2025年7月9~11日、東京ビッグサイト(写真は日本CMO協会提供)

 今年は幕張メッセにてブースを拡張して出展予定

技術セミナー

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日本CMO協会
https://www.jcmoa.org/



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