アイリスは9日、新型コロナウイルス感染症を対象疾患とする検査AIを開発し、このAI(新機能)が2日付で薬事承認を取得したと発表した。この新機能は、喉の写真を用いてコロナを判定するAI医療機器として日本で初めて医療機器承認を受けたことになる。
AI搭載カメラ型医療機器「nodoca(ノドカ)」は、これまでインフルエンザ感染症のみが承認上認められた対象疾患だったが、今回、同社が開発された新機能は、新型コロナウイルス感染症を対象とするもので、100万枚を超える咽頭画像からなるデータベースをもとに開発された新AIが、喉の画像と診療情報等をもとに新型コロナウイルス感染症を判定するもの。nodocaの一部変更申請(承認済み医療機器の機能を、変更または追加する行政手続き)を経て、承認が認められた。
新機能の追加は、8月1日に同社社が採択された、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)による過去最大規模の事業開発支援事業「ユニコーン・プロモーション・プログラム(UPP)」と相補的な位置づけとなり、これらを経て、AIが医療現場で患者診療に幅広く利用されることと共に、検査や待機時の患者負担の軽減を目指している。
なお、2022年12月に販売開始となった「nodoca」は、喉の画像と問診情報等をもとにAIが解析を行い、医師による診断に用いられるAI医療機器。インフルエンザ診療に対して承認・保険適用となっており、同年12月の販売開始以降、既に2000台以上が販売され、これまでに10万人以上の患者の診断に活用されている。
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