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◆寅年の昨年は、引き続き新型コロナウイルスが虎のように猛威を振るった。戦争、相次ぐ要人の死去、記録的な物価高などがそこに加わり、激動の時代を生きていることを改めて実感させられた1年だった
◆医薬品関連でも明るい話題を見つけるのが難しい年だった。オミクロン株対応ワクチンの接種率は伸び悩んでおり、依然として副反応に対する国民の懸念の声は小さくない。メーカーへの行政処分に起因する出荷調整などで医療用医薬品の供給不安も残り、現場に影を落とし続けている
◆一方、身体的負担が比較的少ない経口コロナ治療薬が相次いで登場したほか、医療用医薬品の安定供給確保に向けた本格的議論の道筋がつけられ、供給状況に関する情報共有も進むなど、現状打開に向けた業界の努力も見られた
◆今年の干支であるうさぎは飛躍を象徴する動物と言われているが、高い跳躍には深い屈伸が必要だ。今は厳しい状況を耐えながら関係者間で知恵を出し続けることが求められるだろう。努力が結実し、花開く年となることを願う。