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◆うだるような猛暑日が続き、ビールなどで涼をとって熱帯夜を乗り切ろうとする人も多いだろう。コロナ対策の行動制限が大幅に緩和された今夏は、若い人が行楽地でアルコール飲料を片手に盛り上がる光景も復活したが、アルコールに限らず、過剰摂取が身体に毒となるのは言うまでもない
◆厚生労働科学研究班による市販薬過剰摂取の搬送者に関する調査結果では、急性中毒患者の平均年齢は約26歳で、女性が8割を占めたことが明らかになった。年代や性別などの傾向は以前から指摘されていたが、数字として浮き彫りとなった形だ
◆過剰摂取の理由として「自傷・自殺」が最多を占めるなど、精神的苦痛からの逃避を望む人が多い。社会的課題にまで深刻化してしまったが、SOSを出す若年層の救済は待ったなしだ
◆濫用の恐れがある市販薬の販売方法について議論している厚労省検討会には、長期的目線に立った対応策を期待したい。薬剤師や登録販売者も、若者の将来を左右する専門職であることを再認識する必要がある。