
8本のスプラインを備えた独自のバルーン内蔵型バスケット設計
アボットメディカルジャパン合同会社(アボット)はこのほど、「VoltTM PFAシステム」が保険収載されたことから、販売を開始した。
同製品は、薬物治療で十分な効果が得られない発作性心房細動(PAF)および持続性心房細動(PerAF)に対するパルスフィールドアブレーション(PFA)治療システム。
同製品は、独自の「Balloon-in-Basket」(バルーン内蔵型バスケット)構造によって、標的組織へ効率的かつ均一にエネルギーを伝達することができる。
術者は8本のスプライン(アーム)全てから同時に通電することも、標的組織に接触しているスプラインのみを選択して通電することも可能となっている。これによって、血液への不要なエネルギー伝達を抑えながら、少ない通電回数6で効率的な治療を実現できるよう設計されている。また、臨床試験では臨床的に問題となる溶血(赤血球の破壊)は認められなかった。
また、同社の3Dマッピングシステム「EnSiteTM X EPシステム」および心腔内エコー(ICE)カテーテル「ViewFlexTM X ICEカテーテルSE」との連携によよって、心臓の電気活動、心腔構造、Voltの位置情報、リアルタイムの心腔内エコー画像を単一のプラットフォーム上に統合して表示できる。これによって医師が施術中に治療状況をより的確に把握できるよう支援する。
さらに、米国、欧州、カナダ、オーストラリアの約40施設で392人を対象に実施されたVOLT-AF IDE試験では、PAFおよびPersAFの両患者群において、Voltの安全性および有効性において次のような臨床的に意義のある良好な成績が示された。
▽術後7日以内に発生したデバイスまたは手技関連の重篤有害事象の発生率は1.9%だった。
▽臨床的に問題となる溶血や腎障害は報告されなかった。
▽12カ月時点での心房細動、心房粗動、心房頻拍の再発抑制率はPAFで81.1%、PersAFで64.4%、再アブレーション率は5.9%だった。
▽患者の自己評価によってQOLを測るAFEQT(Atrial Fibrillation Effect on QualiTy-of-life)スコアは、Voltの施術後、PAF患者で63.6から91.4、PersAF患者で64.2から91.4へと有意な改善を示した。
Voltは、2025年3月に欧州でCEマークを取得し、同年12月に米国でFDAの承認を取得、現在約90カ国で使用されている。
日本では、東京医科大学病院、榊原記念病院、山梨大学病院、大阪医療センター、大阪けいさつ病院でVoltを使用したPFAがすでに実施されている。





















