大塚製薬=国内唯一の多剤耐性肺結核を適応症とする薬剤として、日本で約40年ぶりの抗結核薬「デルティバ錠50mg」(一般名:デラマニド)を26日に発売する。結核菌の細胞壁を構成するミコール酸の生成を阻害して殺菌効果を示す新規作用機序を有し、第一選択薬であるイソニアジドやリファンピシンへの耐性を獲得した結核菌種に対し、既存の抗結核薬3剤以上に上乗せする。
治療成績が頭打ちの国内結核治療のアンカードラッグとなるデルティバだが、耐性菌の出現を防ぐため、高精度な薬剤感受性試験が可能な医療機関や医師であるかを専門家が審査し、登録施設にのみ薬剤を供給するなど、厳格な治療アクセス計画の下で使用する。
厚生労働省が今月中にも結核医療基準を改正し、公費助成の対象薬剤に追加される見通し。