JSRは、製薬企業向けに創薬支援サービスを提供する米クラウン・バイオを買収すると発表した。買収額は約120億台湾ドル(約440億円)。ライフサイエンス事業を強化する同社は、バイオ医薬品の分析・製造受託を行う「KBIバイオファーマ」、6月には細胞株構築を受託する「セレキシス」を買収したが、化合物の薬効評価モデルとして注目され、免疫不全マウスにヒト患者由来の癌組織を移植した「PDx」(Patient Derived Xenograft)モデルを多く揃えるクラウンを獲得し、CMO事業からCRO事業に参入する。小柴満信社長は、20日に記者会見し、「創薬支援で最後のピースがうまった。ライフサイエンス事業で2020年に売上500億円、長期的には1000億円を目指したい」と語った。
クラウンは06年に設立された、米カリフォルニアに本社を置く前臨床CRO。台湾に上場し、米国のほか、中国や英国、台湾にも拠点があり、従業員数は631人。18年売上は9000万ドルとなっている。製薬上位20社をはじめ、600社にサービスを提供している。
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