医療プラットフォーム事業を手がけるファルマーケットは、薬局向けに服薬期間中のフォローを支援する対人業務サポートシステム「セントリー」の提供を開始した。
医薬品医療機器等法の改正により、今月から服薬期間中のフォローが義務化された。これにより、薬剤師には患者の来局時だけではなく、薬の使用期間中を通じて服薬状況や併用薬の確認、患者の状態や生活環境を把握し、薬学的知見に基づく必要な対応を行うことで、患者が安心できる最適な薬物療法の提供が求められる。
また、フォロー実施に伴い、薬剤師は患者一人ひとりに電話やメールなどで連絡を取り、患者それぞれの状況を確認した後、内容を記録するなど業務量の増加が予想されている。
患者側も、薬局からの連絡に対して回答する必要があるため、理解や協力が求められる。
こうした中、ファルマーケットが新たに提供を開始したセントリーは、薬剤師と患者間の円滑なコミュニケーション支援を目指すもの。患者とメッセージのやり取りができるほか、投薬した調剤データをもとに、個別最適化されたフォローメッセージ案を画面に表示。発生したやり取りを自動で記録し、薬歴作成の補助を行うことができる。
一方、患者はセントリーのアプリを通じて、時間や場所の制限なく薬局からの服薬フォローを受けることが可能。選択式のアンケートに回答すれば、薬剤師から適切な指導を受けることもできる。
チャットボット機能を搭載しているため、用法・用量、使用上の注意などの簡単な質問は瞬時に回答を得られる。さらに、薬の受け取り予約もできるため、薬局での待ち時間を削減することにもつながるという。
今後、同社は、テクノロジーを活用した新しいサービスの提供を通じて、医療領域のデジタルトランスフォーメーションを推進していくと共に、患者に寄り添う薬局・薬剤師を支援していく考え。