富士フイルムは15日、院内の各部門システムのデータを一元的に管理する統合診療支援プラットフォーム「CITA Clinical Finder(シータ・クリニカル・ファインダー)」の新機能として、「外来患者向け転倒リスク予測AI機能」と、「参照支援サジェストAI機能」の二つの新AI機能を、富士フイルムメディカルを通じて発売する。
同プラットフォームは、電子カルテ上の各種情報や、放射線・内視鏡・生理検査・病理検査などの各部門システムに保存されている画像やレポート、診療文書など、院内の多様な情報を統合管理できる診療支援システム。地域の中核病院を中心に約500の医療施設に導入されている。
新たに提供される「外来患者向け転倒リスク予測AI機能」は、同プラットフォームに蓄積された疾患情報や処方情報などの患者の診療情報とAI技術を用いて、外来患者一人ひとりの転倒リスクをスコア化する機能。
転倒リスクの高い患者を上から順番にリスト表示するほか、スコアの算出に影響を与えた転倒リスク要因(年齢や既往歴など)も併記。転倒リスクのスコアと要因に応じ、医療従事者が付き添いや車いす送迎といった対応の要否やコメントを患者ごとに記入し、院内で情報共有することが可能で、高リスク患者の効率的な把握と転倒防止策の展開をサポートする。
「参照支援サジェストAI機能」は、医療従事者が同プラットフォームを起動・閲覧・操作している際に、その医療従事者の職種や所属診療科、直前に参照していたデータ、患者の診療状況(入院日や外来日など)に応じて、参照する可能性の高いデータを、AI技術により予測して提示する機能。これにより、データ検索・参照までに要する時間や労力などの負荷を軽減することが期待できます。
また、同機能に搭載されているAI技術は、実際にどのデータが参照されたかを継続的に学習し、より高い精度で参照データを予測できるようになる。
なお、富士フイルムメディカルは、同プラットフォームおよび二つの新AI機能を16~18日、東京・有明のに東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2025」で展示する。
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