【NXワンビシアーカイブズ】GDP準拠輸送体制を開始【AD】

2025年11月21日 (金)
提供:株式会社NXワンビシアーカイブズ

 NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社であるNXワンビシアーカイブズ(代表取締役社長 高橋豊氏)は、今年7月からGDPガイドラインに準拠した輸送体制を始めている。同社は医薬品を含む幅広い製品をGMP準拠施設で取り扱っているが、今回、GDP準拠体制開始のニュースリリースをきっかけに輸送における品質確保が顧客に再認識され、原薬など医薬品分野での各種問い合わせが増えているという。今後は、ライフサイエンス、バイオリソース領域での『よろず相談屋』の地位確立を目指す。同社と、GDP準拠輸送体制実現に貢献したカネカグループ、岩谷産業、太平洋工業の協力3社に対して体制開始の経緯や役割、今後の展望などを聞いた。

厳格な温度管理体制を構築

 NXワンビシアーカイブズは、1966年に日本初の情報の安全保管事業をスタートさせたことから始まり、以降、時代に即した企業活動を支えるインフラの一部として情報管理にまつわる様々なサービスを提供してきた。

 医療製薬業界に向けては、GxP資料の保管や電子化サービスを25年にわたって展開してきた。このGxP資料保管の実績とノウハウを活用して、2015年からマイナス150℃以下の液体窒素環境下での凍結保管サービスを開始し、現在はマイナス80℃、マイナス30℃、マイナス20℃、冷蔵の多様な温度帯で対応している。15年は同社が日本通運の子会社となった年でもあり、日本通運の医薬品物流網と一緒に取り組む体制が整った。

 凍結保管事業室の釜ヶ澤和典室長は、「NXグループによるサービス展開で、ライフサイエンス領域での安心安全な保管輸送を通じて、お客様である製薬企業や医療の発展、患者さんの未来に貢献することを目指して取り組んでいる」と、同事業のミッションを語った。

 今般、新たにGDP準拠の輸送体制をスタートさせた背景について凍結保管事業室の中島達雄専門課長は、「医薬品製造業許可を取得して医薬品等を保管するサービスでの多くのノウハウを蓄積してきた。お客様には、預かって保管し届けるという一連の作業、保管と輸送を一体化したサービスを提供すべく、これまでのGMP領域にGDP領域のサービスをハイブリッド化してシームレスで対応できるようにGDP準拠体制を立ち上げた」と説明した。

 GDP準拠体制の確立には、品質システムに加えて、ハード面では厳格に温度管理できる容器での輸送、輸送中の正確な温度測定と確認が最低限の条件として求められる。これをクリアするため、容器には機能品質に定評あるカネカの定温輸送パッケージ「TACPack」を、温度モニタリングには太平洋工業が開発し、岩谷産業が提案しているマルチセンシングロガー「e-WAVES」を採用した。

様々な保管・輸送に対応可能

 NXワンビシアーカイブズのGDP準拠体制の特長は、冷凍・冷蔵の温度帯で的確に対応できる体制が構築できていることである。

GDP準拠体制

※画像クリックで拡大表示

 釜ヶ澤氏は、医薬品に限らず、ライフサイエンス領域における定温保管・輸送サービスは、より深い需要がまだ潜在していると読む。「ライフサイエンス関連のお客様に気軽に利用頂けるようウェブからの申込体制を10月から開始したので、ぜひお気軽にご相談いただきたい」と訴えた。

 新薬のモダリティではペプチド、核酸、抗体、再生医療等製品で、バイオリソースを活用した製品開発・製造が増加傾向にあり、それに連動して対応する保管・輸送サービスも増えていくと見込む。バイオリソースでは、マイナス温度帯での保管管理と輸送が重要である。バイオ医薬品、再生医療等製品の分野で「何か困った課題が起きた際にはNXワンビシアーカイブズに」と言ってもらえる社会インフラとなり、何でも相談できる信頼されるパートナーとしての地位確立を目指す。

協力3社の役割と狙い

多彩な定温輸送ボックス‐カネカ

 化学メーカーであるカネカが提供する「TACPack」は、独自の蓄熱材の化学物質配合技術と断熱材を組み合わせて販売を展開している。同社は、自社で研究開発した容器設計から販売までを一気通貫で供給できることが強みである。

「PATTHERMO」を持つPCM事業化チームリーダーの三平淳也氏(左)、カネカフォームプラスチックスPCM営業部東京営業課の岩下修介氏

「PATTHERMO」を持つPCM事業化チームリーダーの三平淳也氏(左)、カネカフォームプラスチックスPCM営業部東京営業課の岩下修介氏

 玉井化成が11年にカネカグループの一員となり、蓄熱材のラインナップを増やして医薬品の定温輸送ボックスを供給していて、多くの製薬企業、医療機器メーカー、化学メーカーに採用されている実績を持つ。

 「TACPack」は、規格品もあるが、顧客のURSに基づく細かなニーズに応えられるよう一から設計できる点が大きな特長であり、化学物質配合技術を駆使した「カネカ潜熱蓄熱材PATTHERMO」のラインナップが豊富であることが最大の強みである。最近では、ドライアイスを使わずにマイナス60℃以下で輸送できる融点温度マイナス70℃帯(CV-70)もラインナップに揃え、多くの医薬品、再生医療等製品、検体・細胞、血液などの流通に活用されている。

再生医療関連事業に注力‐岩谷産業

 岩谷産業は、プロパン、カセットコンロガス、液体水素などガスを取り扱う企業として広く知られている。企業理念に「世の中に必要なものこそ栄える」を据え、常に新しいことにチャレンジしてきた。特に、10年以上前からは再生医療分野に注目して関連事業を展開しており、貯蔵・保管して輸送するというビジネスでは、液体窒素、ドライアイスの需要があると見込んで取り組んでいる。

 輸送においては温度管理、マルチセンシングが必須であることから、今回、NXワンビシアーカイブズとの縁もあり、太平洋工業のマルチセンシングロガー「e-WAVES」を販売した経緯がある。岩谷産業は、今後もさらに同事業を拡大させていく方針である。

リアルタイムで情報確認‐太平洋工業

 太平洋工業は、自動車部品(プレス・樹脂、バルブ製品等)の開発・製造・販売を主な事業とし、30年に創業100年を迎える。同社は、世界シェア50%を誇るタイヤバルブに付加価値を加え、タイヤの空気圧や温度を測定し、その情報をドライバーに知らせるTPMS(タイヤ空気圧監視システム)を1999年に開発。この製品の開発や改良を通じて、センシング技術や無線通信技術を確立した。

「e-WAVES」を持つ岩谷産業機械本部電力・ガスプラント部部長の立花真志氏(左)と、太平洋工業事業開発センター新規事業推進部営業企画グループの渡邉耕平氏

「e-WAVES」を持つ岩谷産業機械本部電力・ガスプラント部部長の立花真志氏(左)と、太平洋工業事業開発センター新規事業推進部営業企画グループの渡邉耕平氏

 保有技術を幅広い分野に応用したいという目的が合致し、岩谷産業との協業により、今回、NXワンビシアーカイブズの再生医療等製品、医薬品の輸送サービスに「e-WAVES」を提供することとなった。

 同製品は、温度をはじめ、衝撃度、照度、位置情報の計測といった多彩な機能を備えたマルチセンシングロガーである。最大の特長は、SIMカードを搭載したことで、1分単位のリアルタイム通信が可能となった点だ。従来のUSBによるデータ取り込みやドライバーのスマートフォンによる確認とは異なり、各ロガーが発信したデータは、最終的にクラウドに集約されるため、管理者がリアルタイムにいつでもどこでも確認できるトータルソリューションだ。

 医薬品や再生医療等製品に求められる高度なセキュリティ水準に適合した基準設定を行い、GDP準拠の温度管理システムとして提供している。

細胞・検体保管サービス-Cryogenic Archives- HP

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‐提供‐
株式会社NXワンビシアーカイブズ
https://www.wanbishi.co.jp/


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