テルモは5日、京都大学iPS細胞研究財団(iPS財団)と実施する共同研究「iPS細胞の拡大培養工程を搭載した汎用的自動培養装置の研究開発」が、日本医療研究開発機構(AMED)の2025年度「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療・細胞治療次世代製造技術開発)」に採択されたと発表した。
同研究では、同社の細胞増殖システム「Quantum Flex(カンタムフレックス)」を使用し、iPS細胞を安定的かつ効率的に製造する標準的なプロセスや、手法(プロトコル)の確立を目指す。また、確立したプロトコルを用いて、iPS財団の細胞調製施設(FiT)で臨床用のiPS細胞を実際に製造し、従来の手作業による拡大培養で得られた細胞との品質・性能比較を行うことで、プロトコルの実用性を検証する。
さらに、Quantum Flexで培地の状態を、市販の分析装置からリアルタイムにモニタリングできる監視ソフトウェアのプロトタイプを開発を行う。これにより、従来はマニュアルで定期的に行われてきた培養中の細胞の状態把握をソフトウェアで支援し、拡大培養の再現性向上や異常の早期検知をサポートしていく。
現在、iPS細胞の培養は複雑な手順に基づき専門家が手作業で実施されており、量産には莫大な時間と費用がかかることや、作業者による品質のばらつきなどの課題があり、臨床利用や商用規模の安定供給には拡大培養工程の自動化への期待が高まっている。
同社は今回のAMED事業の採択を受け、iPS財団と共に、iPS細胞をモデルケースとして再生医療産業全体で利用可能な、汎用的自動細胞培養装置の研究開発を進めていく。この取り組みによって、拡大培養の自動化と標準化を目指し、工程負荷の軽減によるコスト削減と、作業者依存のばらつきを低減することで品質の向上と安定製造に取り組んでいく。
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