現場での実行状況可視化

荒木氏
製薬企業向けの人材育成・研修支援を行うリープは、製品戦略の現場での実行状況を可視化する「コール戦術・解析サービス」の提供を開始した。MRの医師との面談、マネジャーのコーチングの場面の映像をAIで解析、同社のコンサルタントによって課題や改善策を提示することで、現場の行動変容と成果に結び付けることを支援する。
「コール戦術・解析サービス」展開
近年の医薬品情報提供活動は、MRと医師との対面だけではなく、ウェブコンテンツなど複数のチャネルによるオムニ化が一般的となった。MRが対面だけで行っていた時とは異なり、他チャネルへの医師の関心、接触状況、その後のアクションなども踏まえて活動することが求められるようになっている。
当然、オムニチャネルは、企業の製品戦略・戦術に基づいて展開されているが、現場のMRが戦略や戦術に沿った活動をどの程度実践しているのかは「ブラックボックス」であった。さらに効果的な活動になっているのかについては、チャネルの多様化でより評価が複雑になっている。
こうした課題の解決を目的として開発されたのが、同社が今回リリースした「コール戦術・解析サービス」だ。企業側がMRと医師との実際の面談やロールプレイの様子を録画し、リープへ提出。AIが面談内容を解析した上で、コンサルタントがその企業の戦略・戦術に基づいて課題を読み解き、組織と個人にフィードバックする。
解析では、従来から同社が評価してきたディテーリングスキルだけでなく、ブランド戦略やコール戦術の実践状況も分析する。長年の解析実績から、戦略を面談に落とし込む行動要素は約40項目に整理できることが分かっており、それらを基準に実行の有無を評価する。成果(例:処方合意)につながった面談との差異を比較し、成果に結び付く行動要因を抽出することで、マーケティング部門や営業推進部門、研修部門の意思決定を支援する。
主な対象はスペシャリティ領域の営業組織や製品チームだ。100人程度の事業部やブランド単位で導入されるケースが多いという。人数が限られる組織ほど一人ひとりの成果が事業へ与える影響が大きいためで、スキルや戦略実行度を個別に把握したいという需要に応える。
課題の可視化だけでなく行動変容を支援することも大事だ。同社は、ベストプラクティスをまとめた動画教材やマネジャー向けコーチング研修などを通じて、改善策の実行まで支援することもできる。
また、同社は3月、プロジェクトマネジメントやビジネスアナリシス分野の研修事業を展開する「TRADE CREATE」の買収を発表した。同社は、この分野の国際的な資格であるPMPやCBAPなどの資格取得支援で知られる。グループ化することで、リープの強みであるスキルアセスメントやコンサルティング機能に加え、研修支援事業の拡充につなげる考えだ。
リープには製薬企業からもプロジェクトマネジメント研修に関する相談が寄せられていたといい、新たなサービスづくりに取り組む。
荒木氏は「当社はエビデンス、データに基づいた人材育成をサービスにしているが、AIの解析結果のみを提供するのではなく、抽出された課題をいかに解決し、成果に結びつけるのかをコンサルタントが伴走して支援する点が強み」と強調する。
リープ株式会社
https://www.leapkk.co.jp/





















