オムロンデータソリューション事業本部は10月28日、健康投資の意思決定を支援するサービス「健康投資コンパス」の提供を開始した。同サービスは、中期ロードマップ「SF 2nd Stage」で定めた13の注力事業が提供する新サービスで、2025年10月に完全子会社化したiCAREと共同で開発した。中核となるのは、「企業ごとの特徴・状況を踏まえ、最も投資効果が期待できる健康課題を特定する機械学習モデル」。健康課題の改善が従業員の休職・生産性に与える効果を、顧客企業自身のデータから試算し、取り組み優先順位の高い健康課題を特定する。健康データ分析サービスとして日本初の機能となる。
「健康投資コンパス」は、企業が自社の健康データを用いて、従業員の休職・生産性を左右する健康課題を見極め、専門家の支援のもとで計画・実行・振り返りを1年かけて進めるサービス。根本は、「従業員の健康を目的に人と環境へ投資する経営判断を、勘ではなくデータを根拠に決める」を掲げている。
同サービスの主な機能は、健康課題の特定から、その背景にある職場要因の分析、経営層との合意形成までを、次の3つの機能・サービスで支援する。
▽改善効果シミュレーションによる取り組み優先課題の特定
健康と休職・生産性の関係を示す研究の多くは、企業の傾向を平均したもの。同サービスは、機械学習モデルを用いて、顧客企業のデータから、健康課題が改善した場合の従業員の休職・生産性に与える影響の大きさを推定する。従業員の年齢・性別構成や業種業態によって健康課題ごとの影響の大きさは異なる。企業は自社の特性を考慮して、優先して取り組む課題を決めることができる。
▽健康課題の背景にある職場環境要因の発見
健康課題への対策は、保健指導や啓発など、従業員一人ひとりへの働きかけが中心になりがちになる。この機能は、健康課題の背景にある職場側の要因を分析する。個人への働きかけだけでなく、職場環境の見直しを打ち手として検討できるようになる。
▽健康経営戦略マップの策定支援(コンサルティング)
健康施策と経営指標のつながりを示す戦略マップは、これまで定性的な仮説にもとづいて描かれることが多くあった。同サービスでは、改善効果シミュレーションの試算結果を定量的な根拠として用いることで、経営層を含む全社で合意しやすい戦略マップの策定を支援する。
同社は、国内の法人向け健康管理・健康経営支援の市場規模は4400億円と推計している。このうち同サービスを含むコーポレートヘルス事業で、30年度に売上120億円を目指していく。
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