第56回日本薬剤師会学術大会
座長
日本薬剤師会常務理事
亀井美和子
和歌山県薬剤師会常務理事
竹谷美賀子
薬学教育モデル・コア・カリキュラム(2022年度改訂版)が今年2月に公表され、薬科大学・薬学部に来年度(24年4月)に入学する6年制課程の学生から適用となる。今般の改訂コアカリは、今後の社会構造の変化を踏まえて、医療人として安全で質の高い医療を提供し、公衆衛生の向上と増進に寄与できる薬剤師を育成するための内容となっている。
改訂コアカリでは、現行コアカリの「卒業時に必要とされる薬剤師として求められる基本的な資質」が改められ、「生涯にわたって目標とする薬剤師として求められる基本的な資質・能力」が掲げられた。また、GIO・SBOsが廃止されて概念化された「学修目標」が提示されるなど、学修成果基盤型教育の新展開が行われている。
本分科会では、まず、全般にわたって改訂を主導した文部科学省教育局医学教育課薬学教育専門官の大久保正人氏に登壇いただき、基調講演として「薬学教育モデル・コア・カリキュラム改訂の経緯と現状」をお話しいただく。
続くシンポジウムでは、改訂に関わった和歌山県立医科大学薬学部教授の平田収正氏と日本薬剤師会常務理事の長津雅則氏、厚生労働行政推進調査事業で卒後研修カリキュラムに関する調査研究に取り組んでおられる名古屋大学医学部附属病院教授・薬剤部長の山田清文氏に登壇いただく。
薬学教育は全ての薬剤師の関心事であるが、特に、来年度に入学する薬学生を実務実習生として薬局・病院で受け入れて指導に関わる立場、卒後の研修生を受け入れて指導に関わる立場の方々においては十分な理解が必要である。本分科会への参加を通じて、薬学教育の今後の方向性、大学の内部質保証や卒後研修について、理解を一層深める機会としていただきたい。
(亀井美和子)