多様なモダリティに対応‐次世代治療支援も視野に

バイオリアクターホール
サムスンバイオロジクスは、研究開発から商用生産までをカバーするグローバルCDMOとしての能力を生かし、グローバル展開を強める日本の製薬企業に対しても協業を強化している。政府が進める創薬支援策と共に、ADC(抗体薬物複合体)など高付加価値バイオ医薬品に製薬各社が注力していることに着目し、高まる見込みの需要の取り込みを加速する。昨年は東京営業所を構え、密なコミュニケーションとタイムリーな調整が可能になった。
同社はグローバルな製造ネットワークを拡大し、現在五つの工場を運営する。第5工場は2025年4月に建設を完了し、総生産能力は78万5000L。米国ロックビルの製造施設の買収が26年第1四半期末に完了すれば約6万Lの追加を見込む。研究開発段階から商用まで、原薬、製剤の製造に対応する。製造能力は小規模(1kL)から大規模バイオリアクター(5kL、10kL、15kL)までのプラントを持つ。
この体制により「最適な製造戦略の選択における柔軟性が高まり、時間効率に貢献する。複雑な分子であっても6カ月以内に移管でき、各段階でリスクを特定し対処している」と、同社は説明する。
同社は、日本を含め世界の規制当局から420件超の承認を取得した実績がある。
そして同社が強化を進めているのが新規モダリティへの対応だ。同社は「製薬企業が業界をリードするためには新規モダリティの開発における成功が不可欠となっている。この需要に応えるため、二重特異性抗体、ADC、mRNA治療薬などの複雑なモダリティに対する開発・製造能力を強化してきた。
同社は、能力強化とキャパシティ拡大へ投資を引き続き行い、製剤製造では27年までにプレフィルドシリンジの能力を追加する予定。ADCでは、バイオコンジュゲーションおよび標的癌治療薬を支援する既存の専用設備を有し、製剤ラインは27年初頭に稼働予定だ。将来の抗体ワクチン、細胞・遺伝子治療などの次世代治療の支援も視野に入れる。
グローバル規制対応実績を背景に、多様なモダリティに対応するための専用設備・インフラを備え、安定した高品質生産を可能にしているが、それを支えているシステムやデジタル技術が同社にはある。
リアルタイム監視、予測分析、プロセスシミュレーションを含む先進的なデジタルシステムを業務に組み込み、プロセス制御の強化、対応力の向上、生産に影響する前の潜在リスク評価を実現している。
25年には東京営業所を開設した。同社は「地理的近接性を生かし、早期開発から商用生産までエンドツーエンドのソリューションの提供、リアルタイムの支援をしていく」と話している。
同社は「最優先事項は、顧客満足の最大化と長期的パートナーシップの構築である。厳格なデータ管理システム、アクセス制限プロトコル、専任プロジェクトチームを通じて、各プロジェクトを精密に、かつ最高レベルの信頼のもとで管理している」と強調する。
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