協和キリンは、得意の抗体創薬について、二つの部位で計四つの結合領域を持つ独自の抗体で近く、固形癌を対象に2剤の第I相試験を日米で走らせる計画だ。昨年11月から進行性・転移性の食道癌、頭頸部癌などを対象に臨床入りしている「KK2260」に加え、第1四半期(1~3月)には抗癌剤ドセタキセルとの併用による「KK2269」が臨床入りする見通し。
2剤は、独自のバイスペシフィック抗体技術「REGULGENT」を活用したもの。同技術は、それぞれの抗原に対して二つの部位で結合する「2価×2価結合」が特徴。腫瘍細胞特有の標的を足場にし、もう一つの作用する標的を効率的に捕らえることで活性を示すと考えられている。生産面でも従来の抗体製造プロセスの活用が可能だといい、安定した生産プロセスの確立を期待できるとしている。
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