製薬業界向けに、化合物の薬物体内動態ADMEを予測するソフトウェアなどの開発・販売を行っている富士通九州システムエンジニアリングは、富士通大分ソフトウェアラボラトリ、富士通南九州システムエンジニアリングと合併し、新会社「富士通九州システムズ」で業務をスタートさせている。
主に製薬会社や新薬開発に利用されている「ADMEWORKS」は、化学物質や薬物化合物などの安全性や体内動態を、コンピュータ上で評価するためのソフトウェア。
今月からバージョンアップ5を発売し、windows vistaへ対応させたほか、高速化も実現した。オプションの予測モデルに、染色体異常のモデルも新たに追加した。
ADMEに関わるヒト薬物代謝酵素チトクロムP450を中心に、6万件以上の論文データを収録した「ADMEデータベース」も、バージョン14にアップして発売。以前から要望の多かった動物データを追加(ヒト・ラット・マウスのデータを中心に6500件)し、ヒトと動物を比較する際に、データベースがより活用しやすくなった。
さらに、チトクロムP4503A4をはじめ、主要なトランスポータのP糖タンパクや有機アニオントランスポータなどを中心に追加を行った。薬物代謝データをもとに、薬物相互作用を起こす可能性がある組み合わせを検索することも可能。