島津製作所は24日、創業150周年記念事業の一環として、同社製品と京都の伝統工芸技術を融合したコンセプトモデル4機種を作製したと発表した。液体クロマトグラフ「Nexeraシリーズ」、ガスクロマトグラフ「Brevis GC-2050」、回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」、頭部・乳房用TOF-PET装置「BresTome」に、伝統的な工芸品である西陣織や京友禅、金継ぎなどを施している。
同社は31日に、創業150周年を迎える。創業者である島津源蔵は仏具職人でありながら、京都の舎密局で西欧の理化学について学んで以来、同社はレントゲンやクロマトグラフをはじめとする精密機器メーカーとして歩んできた。今回の4機種は、「和魂洋才」を呼べる同社の150年の歴史を体現している。「Craftech」をコンセプトに、機能的な価値の訴求だけでなく、ブランドや製品に愛着が生まれるように、色や柄、素材などにもこだわったデザインとなった。
なお同社は、2019年に京都府と「京都地域活性化包括連携協定」を締結しており、これまでにも京漆を使用したアロマデフューザーの制作などに取り組んできた。今回作製したコンセプトモデルを、大阪・関西万博の関西パビリオン京都ゾーン「ICHI-ZA KYOTO」に展示する。展示期間は6月16~22日。