パナソニック空質空調社は14日、食塩水を電気分解して得られる次亜塩素酸水溶液から揮発した有効塩素成分が、約25m3(約6畳)の空間で、付着するRSウイルスを8時間で99%以上抑制する効果があることを確認した。今回の検証結果から、次亜塩素酸水溶液から揮発した有効塩素成分が、テーブルや手すりなどに付着したRSウイルスを抑制する効果が期待される。
次亜塩素酸水溶液は、食塩水を電気分解することで生成され、除菌、脱臭に高い効果がある。同社は、1987年にカップ式自動販売機の衛生保持システムとして次亜塩素酸水溶液を採用して以来、約40年にわたって次亜塩素酸技術を研究し、近年ではインフルエンザウイルス(H1N1)や新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)オミクロン株、手足口病やヘルパンギーナの原因となるエンテロウイルスおよびコクサッキーウイルスなどに対し、抑制する効果があることを確認している。
RSウイルスは、細気管支炎や肺炎の原因となる代表的なウイルスで、特に乳幼児や高齢者では症状が重篤化しやすいことで知られている。主に感染者の気道分泌物との接触や、咳やくしゃみによって飛散した飛沫を介して感染する。
今回、回転式除菌フィルタに約150mg/Lの次亜塩素酸水溶液を含浸し、一定の風(3.8m3/分)を回転式除菌フィルタにあて、有効塩素成分を揮発させて、RSウイルスを付着させた試料に暴露した場合と、有効塩素成分を暴露させない場合(自然減衰)とで検証試験を行った。その結果、RSウイルスに対し、8時間で99%以上の抑制効果を確認した。
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