東京・有楽町の第一生命日比谷ファースト15階にあるPHCホールディングス(出口恭子・代表取締役社長CEO)のショールームを9日見学させていただいた。
第一生命日比谷ファーストは、昔の第一生命館を大幅リフォームして2022年にあらためて開業したビル。第一生命館といえば、かつてマッカーサー率いる連合国最高司令部(GHQ)の本部が置かれていたところとして有名だ。建物正面部(ファサード)の一部は保存されているので、見た目は古風な感じもするが、実際はほとんどが新しい。旧文部省庁舎のファサードを生かした今の文部科学省(中央合同庁舎第7号館)と似たような作り。歴史建築物の保存にはこのようにファサードを保存した方法が用いられることがある。

第一生命日比谷ファースト(左)と第一生命館(ウィキペディアより)
中2階にゲートがあり、そこを通ってエレベーターで15階へ。自動ドアを入ると半円形のテーブルの受付がある。受付前に置かれた客用テーブルは丸形、ソファはピーナッツのような丸みを帯びた形だ。受付を右に少し行くとショールームになっている。ショールームのテーブルというか展示台というかも受付と同じように曲線が特徴的な作りで、統一感を出している。PHCホールディングス広報の荒井広子さんと伊藤なつきさんに展示品の説明をしていただいた。
600万、120万、30%、1,000万人、95万、48……PHCは数字表示がお気に入りらしい。ショールームに展示された機器類の前には、目立つように大きく印字された数字とともに小さく印字された説明が付いたプレートが立ててある。600万:移動式免疫発光測定装置「パスファースト」専用の試薬カートリッジの年間販売数量。120万:全国の医療機関におけるウィーメックス(グループ会社)のレセプト・カルテへの登録件数。30%:メディフォード(同)の検査を通じて安全性と有効性が確認される日本で承認される医薬品の割合。1,000万人:アセンシア(同)の血糖値測定システムを利用している世界の糖尿病患者数。95万:LSIメディエンス(同)が全国の病院・診療所から受託して実施している1日の検査数。48:がんの研究所や医療施設で1秒間に使用されるエプレディア(同)製品の数。
数字が目立つのは『統合報告書』も同様で、例えば2025年版の10頁には、125(製品やサービスが使用されている国・地域)、24.3%(女性管理職比率)、30%(経営陣外国人比率)、30%(経営陣女性比率)などの数字が大きく太い字で表記されている。ホームページの会社概要を見ても、3,616億円(連結売上収益)や9,041人(従業員数)などの数字がまず目に飛び込んでくる感じだ。とてもわかりやすい。
ショールーム見学のあと、取締役最高財務責任者(CFO)の山口快樹さんに会社の財務状況などについて解説していただいた。
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