【テルモ】凍結乾燥血漿製剤製造システム開発‐AMED補助事業に採択

2025年12月16日 (火)

 テルモは15日、日本医療研究開発機構(AMED)の2025年度「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器版3Rプロジェクト)」に、同社の「ソフトバッグ型凍結乾燥血漿製剤の国内製造・実用化による持続可能な血漿製剤安定供給モデルの確立」が採択されたと発表した。

 血漿製剤は、救急医療や手術時などに不可欠だが、「新鮮凍結血漿」は投与準備や融解が必要で、投与までに30~40分程度と長い時間がかかること、専用冷凍庫が必須で災害時医療や離島医療などでは取り扱いが困難、救急救命最前線で使用ができない制約がある。

 これらの課題を解決する凍結乾燥血漿製剤は、常温で保管可能で、投与時には注射用水を加えることで迅速に再構成できるため、医療現場での利便性が大幅に向上することが期待されている。

 同社が開発を進める凍結乾燥血漿製剤の製造プロセスは、海外で既に実用化されているガラス容器型ではなく、ソフトバッグ型を採用することで、輸送時の安全性や操作性の向上を目指している。また、ソフトバッグ型凍結乾燥血漿製剤は、溶解時間をガラス容器型よりもさらに短くすることができ、臨床現場の課題解決に大きく貢献する。

 開発に当たって、同社がこれまで輸液製剤などの開発・製造で培ってきたソフトバッグ成型技術を応用する。

 同社は今回のAMED事業の採択を受け、防衛医科大学校と共に、ソフトバッグ型凍結乾燥血漿製剤およびその製造システムの開発を進めていく。

 これにより、現在は海外の一部の国で実用化されている凍結乾燥血漿製剤の日本での製造を可能にする医療機器およびその製造プロセスの確立が実現する。また同時に、ソフトバッグ型製剤の臨床現場での実用化を世界に先駆けて目指していく。

 「次世代型医療機器開発等促進事業」は、革新的な医療機器・システムの開発を通じ国内外市場の獲得を目指すもの。このうち「医療機器版3Rプロジェクト」は、日本の医療機器産業の競争力強化を図り、供給途絶リスクの高い医療機器の国産化や、再製造医療機器の開発を支援するものとなっている。


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