
白書表紙
一般社団法人日本医療機器産業連合会(医機連)みらい戦略会議・スタートアップ共創推進室は、このほど「医療機器産業イノベーション戦略2.0-スタートアップ共創による産業構造転換-」をまとめ、17日、医機連ウェブサイトで公表した。「国内の医療機器産業が持続的に成長していくためには『イノベーションの創出』と『グローバル展開』の両輪が不可欠であること、そしてその実装手段として既存企業と医療機器スタートアップの共創を加速する必要がある」として、資金、海外臨床、人材、共創の場、Exit・制度環境の面からの政策基盤の再設計や、官製ファンドの直接投資枠新設などの政策案を提示している。
「医療機器産業イノベーション戦略2.0-スタートアップ共創による産業構造転換-」(以下「SU共創推進白書」という)は、A4判で、表紙と目次各1ページ、本文84ページ、委員等の名簿と奥付2ページの全88ページから成る文書。スタートアップ共創推進室における約半年間の議論・ヒアリング・アンケートを整理したもの。同推進室は、2025年4月1日に設置され、5月に第1回会合を開いて活動を開始した。室長に山本章雄氏(医機連会長、富士フイルムメディカル顧問)、副室長に青山裕紀氏(Splink代表取締役、本文書筆頭著者)を配して、既存企業8社と医療機器SU4社が参画した。
SU共創推進白書は、医療機器産業の現実を既存企業と医療機器SUが共に理解できる言語(共通言語)で整理し、共創の論理と政策支援の方向性を示す点に目的を置いた。医療機器産業の現状として、世界市場が2023年の約5172億ドルから2027年には約6864億ドルへ拡大する見通しを示しつつ、日本の市場比率は約5%にとどまると整理した。国内では輸入が成長を吸収する構図が続き、2023年の輸出81億7600万ドルに対し輸入は134億9800万ドルで、輸入額/輸出額比は1.65倍とした。医療機器SUは数や資金力で米国とギャップがあり、国内SU数は米国の約17分の1、資金調達規模は約36分の1とした。
共創の論点では、医療機器を「診断/治療」と「医療技術系/材料系」の2軸で整理する「医療機器4象限」を提示し、開発プロセスや償還、普及メカニズムがタイプごとに異なる点を共通言語化して示した。委員アンケートでは、既存企業がSUに「売上・技術・時間」の3点を求める姿が見えた。既存企業側は技術コンタミのリスクや事業性評価、出口戦略の不一致などが意思決定を鈍らせる要因とし、SU側は品質管理・安全管理・販売体制の構築負担、海外規制対応や販売網整備の難しさ、ライセンスモデルの組成の難しさを課題に挙げた。
政策提言では、研究開発初期に比べ手薄としたミドル~レイター期の資金供給を補うため、官製ファンドに医療機器SU特化の直接投資枠を設ける案を提示した。海外展開では、海外臨床エビデンス創出に特化した「Global MedTech Program(仮称)」の創設を掲げ、助成や低利貸付を組み合わせた多層的ファイナンスと伴走支援の構想を示した。加えて、実証から薬事前相談、量産までを統合する、規制のサンドボックス制度の考え方を応用した「共創サンドボックス(仮称)」の構築、研究開発投資の資産性を認める会計・開示の見直し、のれん償却・減損などM&A制度改革、医療機器分野に特化したCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)活用ガイドライン策定を並べた。
結語として、「本文書は、患者と医療提供者に価値あるイノベーションの社会実装を加速するためのオープンな基盤構築を目指して作成された。本推進室は、ここに掲げた方策を、産業・アカデミア・医療現場・行政とともに具体化し、継続的な議論と検証・更新を通じて、世界に誇る日本の医療機器産業の再興に寄与していく」としている。
*この文章はAIを利用して作成しました。
資料:https://www.jfmda.gr.jp/activity/committee/Startup_Report/
用語集
SU共創推進白書:「医療機器産業イノベーション戦略2.0-スタートアップ共創による産業構造転換-」の一番最初に「このスタートアップ共創推進白書(以下、「本文書」という。)は」と出てくるので、「SU共創推進白書」を略称とした。
Global MedTech Program(仮称):SU共創推進白書において、「株式投資に限定せず、非希薄化資金(助成)・低利貸付・条件付き返済/レベニューシェア等を組み合わせる。数億~数十億円規模の海外臨床資金を、リスク段階に応じて柔軟に供給する。海外臨床研究・治験に必要な実費(CRO、保険、監査等)も対象化する。非希薄化資金(助成)とする」もの。
サンドボックス:本番環境から切り離した安全な実験・検証用の環境や制度を指す言葉。sandbox=砂場から。AIによると、既存の法規制を一部緩和・特例扱いして実証実験を行う制度。技術革新が法制度に先行する分野(AI、医療、モビリティ等)で活用。
CVC:例えば、既存医療機器メーカーが、社外のベンチャー企業に向けて行う投資活動。投資を通じて、事業上の連携やイノベーションの創出などを目指す。
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