厚生労働省は、課長通知と事務連絡を日本製薬団体連合会に発出し、潰瘍性大腸炎治療薬や、鎮痛剤などの使用上の注意の改訂を関係団体に指示した。
潰瘍性大腸炎・慢性関節リウマチ治療薬「サラゾスルファピリジン」は、重大な副作用に「劇症肝炎」を追記。肝不全、劇症肝炎に至る恐れがあるため、定期的に肝機能検査を行うなど十分に観察することとした。
鎮痛・鎮痙剤「ペチジン塩酸塩」「ペチジン塩酸塩・レバロルファン酒石酸塩」は、副作用にショック、アナフィラキシー様症状が現れることがあるため、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、意識低下などが現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うよう注意喚起した。
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬「リシノプリル水和物」は、重大な副作用に「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)」を追記。
高リン血症治療剤「炭酸ランタン水和物」は、噛み砕かずに服用すると溶けにくいため、適用上の注意に「口中で十分に噛み砕いて服用させること」を追記。噛み砕き、唾液または少量の水で飲み込むよう指導し、噛み砕くことが困難な高齢者などには、粉砕して投与することが望ましいとした。
抗血栓剤「パルナパリンナトリウム」は、重大な副作用に「ショック、アナフィラキシー様症状」、抗ウイルス薬「ザナミビル水和物」は、「スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症候群、多形紅斑」をそれぞれ追記した。